もうムリ…高齢の姑や親との同居をやめたい時の上手な切り出し方、円満な解消法【専門家が回答】
高齢の親と同居したはいいが、「いつまでも子供扱い、説教されたり怒られたりウンザリ」「いろいろ用事を頼まれてプライベートが無い」など、地獄を見たという人も。親子の同居を解消するにはどうしたらいいのだろうか…専門家に取材した。
親子同居の解消法を専門家がアドバイス
「生活費は出さないくせに、“掃除の仕方が雑” “今日も出かけるの~。遊んでばっかりじゃない”などと毎日姑から小言を言われて我慢の限界です。今後、介護なんて絶対に無理」(47才・会社員)
実家相続介護問題研究所代表・江本圭伸さんによれば、同居を解消するときは、親は勘当、子供は二度と敷居をまたがないくらいの“覚悟”が必要だという。そのうえで、こんな解消法を提案してくれた。
介護を理由に親の物件を売却して別々の住まいへ
「私のクライアントでは、“いまの家では高齢になると暮らしにくいし、介護がしにくい”という理由で引っ越しをし、それに乗じて同居を解消。近居にシフトした人もいました。
親子で暮らす戸建ての築年数が古く、物があふれて段差も多い場合、転倒や骨折のリスクは極めて高い。病院に行くにも駅から遠い不便な立地だとしたら、この先老親も暮らしにくく、子供も介護が大変でしょう。
そこで、親ができるだけ長く自立した生活を続けられ、子供も介護をしやすいように、近居を提案するというわけです。元の家に資産価値があるなら、売却もいいでしょう。その費用で、親は駅前のバリアフリーのマンションや高齢者施設に住み、子供は引っ越しの初期費用を捻出できるかもしれません。
提案者がどちらであれ、親は“自分の介護のためなら”と了承しやすいし、子供は数十年後に入る遺産よりも、目の前の現金の方がありがたい。双方が納得しやすい方法です」(江本さん)
→高齢の親とは「同居」より「近居」がおすすめ|親子同居でもめない私たちルール
同居解消のための貯蓄をしておく
売却利益が期待できない家なら、同居解消のために貯蓄する必要がある。いずれにしても、親が元気なうちに、「あなたに負担をかけたくないから」と、思いやりの気持ちを示すことが、円満解消のカギになる。
→親子同居、お金でもめない3つのルール|生活費は親と子どっちが管理するのが正解?
教えてくれた人
実家相続介護問題研究所代表・江本圭伸さん
取材・文/桜田容子 イラスト/ユキミ
※女性セブン2020年12月17日号
https://josei7.com/
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