猫が母になつきません 第227話「ふへいふまん」
最近母の口からでるのは不平不満ばかり。「こんな人生になるなんて…」そんな総括的な不満を言われても困ります。「〇〇さんはいいわねー、毎年旅行に連れて行ってもらって。私とは大違い」いや今年は行ってないと思うよ、さすがに。うちは猫がいるし。私も実家に帰ってくる前はけっこう連れて行ってあげてたと思うんだけど…。不満が多いのは新型コロナウィルスの影響で行動が制限されているせいなのでしょうか? 集まれない、イベントがない、旅行にいけない、遠くに住んでいる家族が会いに来れないなどの理由で不満をためこんでイライラしている高齢者の方の話はまわりからも聞こえてきます。元気で、普通に日常を送れていること、それだけでは満足できない? 日米を比較した「年齢による幸福度の推移」を調べたグラフを見ると、アメリカでは高齢期に幸福度が大きく上昇していくのに、日本では加齢とともに幸福度がどんどん下がっています。こういうのを見ていつも「うちだけじゃないんだ」と安心する悪いくせ(苦笑)。いつか自分もたどる道と思えば自分にとって幸福って何なのか、とか考えてしまいますが…とりあえず今は猫がいればまちがいなく幸せです(=^ェ^=)。
作者プロフィール
nurarin(ぬらりん)/東京でデザイナーとして働いたのち、母とくらすため地元に帰る。典型的な介護離職。モノが堆積していた家を片付けたら居心地がよくなったせいかノラが縁の下で子どもを産んで置いていってしまい、猫二匹(わび♀、さび♀)も家族に。