記憶力を上げる脳のきたえ方|“記憶力日本一”6回連続優勝者が伝授
脳の“性格”を踏まえて、実際に覚えてみよう。
■エピソードにして覚える
Q これを覚えてみよう。メモせずに買いに行けるかな?
□バナナ
□牛乳
□歯ブラシ
□ボールペン
□ティッシュペーパー
□オリーブオイル
□電池
<覚え方STEP1> 言葉をイメージに変え、ストーリーを作る
単語を覚えるのではなく、それぞれの“モノ”をイメージしよう。例えば、「バナナ」は黄色く甘く、スーパーの入り口にあり、「牛乳」はバナナと一緒に飲むとおいしい。甘いものを食べたら、歯を磨かなくてはいけないから、「歯ブラシ」が必要…などと、具体的なストーリーを想像できるようイメージする。
<覚え方STEP2> ストーリーを映像化する
「STEP1」のイメージを、感情が動くような楽しいストーリーにする。例えば、『店の入り口で【バナナ】と【牛乳】を食べて飲んで【歯ブラシ】で歯を磨いてから店に入ると床に【ボールペン】が落ちていてすべって転んだ。その拍子に【オリーブオイル】の瓶を割り、こぼれたオイルを【ティッシュペーパー】で拭いていたら頭に【電池】が落ちてきた』など。ストーリーは覚えやすいよう自由に作ればよい。
■語呂合わせで覚える
Q これを覚えてみよう。円周率の下10桁
3.1415926535
<覚え方> 覚えやすい形に変えてみる
3.1415926535の場合
数字を2桁ずつ分け、それぞれをカナ音にし、言葉に置き換えると覚えやすい。この場合、「14」「15」「92」「65」「35」に分けて、『大きな石(14)を、飛行機(15)から落としたら、くじら(92)の、肋骨(65)にあたって跳ね返り、サンゴ礁(35)が壊れた』などのようにして覚える。
Q これを覚えてみよう。左の英単語
Progress
<覚え方> 英語をカナに変えてみる
Progress(前進)の場合
意味が通じる言葉を見つけて覚えるのもおすすめ。「Progress(プログレス)」の場合は、『Pro【プロ】になるため、gress【グレず(ス)】に【前進】』など。ほかにも「Destination(デステイネーシヨン)」(目的地)なら、『desti【デスって】nation【ねーちゃん】、【目的地】ですって』など、覚えやすいよう自由に楽しく作ってみよう。
教えてくれたのは
池田義博さん/世界記憶力グランドマスター。40代半ばから記憶力をきたえ、「記憶力日本選手権大会」に6回連続優勝。2013年にロンドンで開催された「世界記憶力選手権」において、日本人初の「世界記憶力グランドマスター」の称号を獲得。現在、アクティブ・ブレイン協会テクニカルディレクター、ライフキネティックジャパンアンバサダーなどを務める。著書に『世界記憶力グランドマスターが教える脳にまかせる勉強法』(ダイヤモンド社)がある。
イラスト/やまなかゆうこ
※女性セブン2020年2月27日号
https://josei7.com/
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