リバウンドしないコツは「筋肉を増やして脂肪を燃やす」有名トレーナーが教える簡単トレーニングのやり方
健康的にやせ、リバウンドしない体を目指すためには筋肉が必要だ。筋肉が付くと脚や腕が太くなる、と思い込んでいる人も多いが、むしろ筋肉がないと脂肪が蓄積し、リバウンドしやすい体になってしまう。『筋肉をつけて脂肪を減らすやせるしくみ化』(アスコム)の著者で、フィットネストレーナーの森拓郎さんに、健康的な体作り(ボディメイク)における筋肉の重要性と筋肉の付け方を教えてもらった。
教えてくれた人
森拓郎さん/フィットネストレーナー
もり・たくろう。大手フィットネスクラブを経て、2009年に自身のスタジオ「rinato」を東京・恵比寿にオープンし、ボディメイクやダイエットを指導。足元から顔まで美しくする「ボディワーカー」として、運動の枠だけに囚われないボディメイクを提案する運動指導者として活躍。ファッションモデルや女優などの著名人のクライアントも多く、テレビ、雑誌など多くのメディアで注目されている。著書に『筋肉をつけて脂肪を減らす やせるしくみ化』(アスコム)など多数。
筋肉で脂肪の蓄積を防ぐ
筋肉は主に3つの理由から、健康的にやせるための大きな味方となる。
1つ目は筋肉によって代謝率が上がるためだ。筋肉は脂肪より代謝率が高く、安静時も活動時もエネルギーの消費量が脂肪より多いため、太りづらくなる。2つ目は、血糖値の乱高下が起きづらくなること。筋肉がブドウ糖をグリコーゲンとして蓄えやすくなり、インスリンという血糖値を下げるホルモンが効きやすくなる。また、血糖値の急上昇も起きにくく、脂肪を合成しづらくなる。
「3つ目は筋肉がついていると体が引き締まって見えます。筋肉が脂肪の下にあるかないかでも、脂肪の重力に対しての引きあがり方は違います。また、筋肉は姿勢の保持にも関わるため、同じ体重でも見た目に違いが出る要素となります」(森さん・以下同)
筋肉をつけるには糖質をしっかりと摂る
筋肉をつけるためには筋トレをすることや、筋肉の材料となるたんぱく質を摂ることが大切だが、それだけではなく、糖質を摂ることも重要だ。糖質はダイエットにおける悪者にされがちだが、運動の主なエネルギー源であり、筋トレで強度を上げるために必要なものだ。
「消費エネルギーより、糖を中心に摂取エネルギーを多くすることで強度の高いトレーニングができ、筋肉量を増やせるのです。十分な糖質が筋トレの刺激を強くし、それに反応してたんぱく質が筋肉へ合成されるのです」
消費エネルギープラス300kcalを摂取する
基礎代謝量、仕事や家事などの活動代謝量、食事による消化・吸収・代謝で発するエネルギーを合計したものが1日の総消費エネルギーだが、これにプラス300kcalを摂取するのが筋肉をつけるうえでのポイントだ。300kcal内で強度のある筋トレを行うことで、筋肉がつきやすくなる。
「プラスした300kcal分を糖質で補えば、運動での消費分は筋肉へグリコーゲンとして取り込まれるため体脂肪にはなりにくいので安心してください。ただし、糖質は1gあたり3gの水分と結合するため、体重が増える、筋肉に張りが出て太ったように感じることもありますが、一定期間過ぎれば体重は落ち着きます」
筋トレは2種目を徹底的に
効率よく筋肉量を増やすためには、お尻や太もも、背中などの大きな筋肉を鍛えるのがおすすめだ。筋肉は繊維状の細胞が束ねられており、大きな筋肉のほうの筋繊維に多く刺激が入ることで、筋肥大の可能性が高くなる。
「また、筋肉が多い部位ほどエネルギー消費が大きいので脂肪燃焼が期待できます。そこで、筋肉を増やすこのフェーズでは、『ランジ』と『腕立て伏せ』の2種にあえて絞って行うことを提案します」
ランジのやり方
ランジは下半身の筋肉をつけるための筋トレだ。片脚で行うランジは、筋力が足りないとふらつくため、まずはいすを支えにして、正しいフォームで行うことを心がけよう。また、やり方によって難易度もレベル1〜3まであるため、レベル1から少しずつレベルを上げていこう。
《ランジ(レベル1)のやり方》
【1】いすの右側に立ち、左ひざを床につけ、右ひざは曲げてお尻を軽く引く。太ももの裏に張り感が出るように意識する。
【2】右のかかとで地面を押すようにして立ち上がる。右のひざは伸び切らないようにし、再び【1】の姿勢に戻る。このとき、左ひざは床につくギリギリのところまで曲げたら立ち上がる。10回×3セットで、反対の脚も同様に行う。
「ふらつかず体が安定して立てるようになったら、いすなしで行います。急激に負荷が上がるので、できない場合は回数を少なめにしてOK」
《ランジ(レベル2)のやり方》
【1】左ひざを床につけ、右ひざは曲げてお尻を軽く引く。太ももの裏に張り感が出るように意識する。
【2】右のかかとで地面を押すようにして立ち上げる。右のひざは伸び切らないようにし、再び【1】の姿勢に戻る。このとき、左ひざは床につくギリギリのところまで曲げたら立ち上がる。10回×3セットで、反対の脚も同様に行う。
「いすの支えなく、楽々できるようになったらダンベルを持って負荷を上げます。ダンベルは3kgの重さのものからスタートして、徐々に強度を上げていきましょう」
《ランジ(レベル3)のやり方》
左右の手にダンベルを持って左ひざは床につけ、右ひざは曲げたままの姿勢から立ち上がる。10回×3セットで、反対の脚も同様に行う。
腕立て伏せのやり方
腕立て伏せは、胸と体幹部の筋力が低いとうまくできないため、まずは胸の筋肉の伸び縮みを体感できるエクササイズから始めよう。
《腕立て伏せ(レベル1)のやり方》
【1】うつ伏せになり、左ひじは90度に曲げて肩の横に置き、右手は床につける。左はひじから先をペタッと床につけるイメージで、右は右手だけを床につける形だ。
【2】右の手のひらで床を押して体を起こす。このとき、腰を反るのではなく、胸の筋肉を使うことを意識すること。10回×3セットで、反対も同様に行う。
エクササイズで胸の筋肉を使うことを意識できるようになったら、いすを使ってひざをついた状態で腕立て伏せを行う。ひざをつくことで体幹は支えやすくなるため、胸の筋肉をつかって腕を曲げることを意識しよう。
《腕立て伏せ(レベル2)のやり方》
【1】いすを2つ並べ、動かないように壁につける。床にひざをつき、いすの座面に手をつく。
【2】ひじを軽く外側に開きながら、ひじが90度になるまで曲げる。胸がいすの座面に近づくまでゆっくり下ろしたら、胸の筋肉を意識して【1】の姿勢に戻る。10回×3セット行う。
次はひざをついた状態で、床で腕立て伏せを行う。
《腕立て伏せ(レベル3)のやり方》
【1】うつ伏せになり、肩の下に手をつき、ひじを伸ばす。頭、肩、肋骨、股関節、ひざまでが一直線で、肋骨のみぞおち部分を開かないように、背中を少し丸める意識で行う。
【2】ひじを軽く外側に開きながら、ひじが90度になるまで曲げる。胸が床に近づくまでゆっくり下ろしたら、胸の筋肉を意識し、【1】の姿勢に戻る。10回×3セット行う。
最後は一番難しい体勢での腕立て伏せだ。
《腕立て伏せ(レベル4)のやり方》
【1】両手を肩幅よりやや広めに床につけ、脚は揃える。体は頭からかかとまで一直線になるようにする。
【2】ひじを軽く外側に開きながら、ひじが90度になり、胸が床に近づくまでゆっくり下ろす。腰を反らないように、みぞおちを締めたまま胸を意識し、【1】の姿勢に戻る。10回×3セット行う。
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