妻が明かす西城秀樹さんが遺した宝物、子供たちの想い【第2回】
「子育てと秀樹さんのサポートを両立するにあたって、決して余裕はありませんでしたが、暗い気持ちになったことはありません。朝起きたらお弁当作って、朝ご飯の支度して…。秀樹さんと一緒のときから続いている、子供たちとのこの慌ただしい毎日が今も私を支えているのかもしれません」
大スター“西城秀樹“が、父親として3人に遺していったものがある。
「長女は、とっても純真で人を決して悪く言わない。そのピュアさは秀樹さんによく似ている。長男は、ひとつのことに集中して取り組むひたむきさ、歌をまっすぐに愛し続けたパパの気質を受け継いでいます。やんちゃな次男は、周りへの気遣いができる子。ジェントルマンなところはパパの姿を見て身についたみたい」
美紀さんは静かに微笑んだ。夫が遺してくれた宝物――子供たちの成長の喜びを、これからもずっと墓前で秀樹さんと分かち合う。
【木本美紀さんの寄り添い方】
・子供たちにはまっすぐ真実を伝える
・大事な話は姉弟揃っているときに
・夫を支える妻の姿を子供は見ている
次回は、西城秀樹さんが長女と挑んだリハビリについてお話を伺う。
→西城秀樹さん“病に負けない心” 脳梗塞と多系統萎縮症に挑み続けた日々【第3回】
木本美紀
1972年大阪生まれ。近畿大学理工学部土木工学科卒業後、建設コンサルタント会社に就職し、結婚を機に退職。2001年に西城秀樹と入籍し、1女2男と3人の母に。夫秀樹さんとの出会いから闘病生活、看取るまでを克明に綴った著書『蒼い空へ 夫・西城秀樹との18年』(小学館)は10万部を超えるベストセラーに。
撮影/浅野剛 取材・文/介護ポストセブン