優先席、”座る”は多数派 でも、座るのってマナー違反?
あなたは、電車の優先席が空いていたら座りますか? 座りませんか? そこで、『女性セブン』の読者にアンケート調査(※)をしてみました。
※セブンズクラブ会員(全国の20~70代の男女)472名が回答。(実施期間2017年9月22~27日)
優先席に「座る」派は多数派
その結果、「座らない」は35.2%。理由は、「結局譲ることになるなら、初めから座らない方がいい!」(53才・主婦)などの意見があった。
方や多数派。「座る」は64.8%。「『健康な人は座るな!』とは書いてない」(31才・会社員)などの声が挙がった。
優先席をめぐるトラブルは後を絶たない
こうした「座る」派が多数派という結果になったものの、「代わってくれっていってんだよ。そこ、優先席だってわかんないんだ」などと高圧的な態度をとる高齢男性と、席を譲らなかった若者とのやり取りの動画が、昨年ネット上で話題になった。
優先席をめぐるトラブルは後を絶たない。読者アンケートでは、「空いていたら座る」という人が6割を超えたが、トラブルがこわくて最初から座らないという読者も。
該当者以外が座るのはマナー違反なのか
そもそも、該当者以外が優先席に座るのはマナー違反なのか、作法家の三枝理枝子さんはこう語る。
「基本的にはマナー違反です。高齢者や体調の悪いかたは、自分から代わってほしいとは言いづらいもの。乗車した時にスムーズに座れるよう、空席にしておくことが“相手を慮る”ことにつながります」
ただし、朝の通勤電車では空席の方が周りの迷惑になるので、座るべきだともいう。
「混んでいる車内は1人でも多く座った方が空間にゆとりがでるので座るべき。ただし、座っても寝ないこと。該当者がいたらすぐに譲れるよう、周囲の様子に気をつけておきましょう」(三枝さん)
高齢者、体の不自由な人、妊娠している人などには席を譲る気遣いを
一方、東急電鉄は、優先席が空席の場合は誰が座っても問題ないという見解だ。
「優先席に限らず一般席であっても、高齢者、お体の不自由なかた、内部障害のあるかた、乳幼児をお連れのかた、妊娠されているかたなどがご乗車の際は、席をお譲りいただけますようご協力をお願いしております」(東急電鉄)
弱者への配慮は優先席に限ったものではないということを、肝に銘じないといけない。また、譲られる側のマナーも大切だと三枝さんが続ける。
「席を譲ってもらった時に“ありがとうございます”と言う人は多いのですが、別れる時にも感謝を。言葉にできない場合は会釈でもOK。譲られる側も最後まで礼を尽くしましょう」
優先は強制ではない。しかし、“自分優先”ではなく相手を気遣うことが、譲る側にも譲られる側にも大切だ。そうすれば、常に思いやりのある対応ができるのではないだろうか。
※女性セブン2017年12月21日号
【関連記事】