パワーリハビリ他様々なリハビリを実践する介護付有料老人ホーム<前編>
トラストガーデン桜新町
「トラストガーデン桜新町」は東急田園都市線「駒沢大学駅」から徒歩13分、「桜新町駅」から徒歩14分の住宅地に2007年にオープンした。
街にはすっかり馴染み、静かに入居者の暮らしを見守っている。近隣には駒沢公園や馬事公苑、砧公園があり、緑の多い世田谷での生活を存分に楽しむことができる。他にも長谷川町子美術館や、日本の民家を描き続けてきた向井潤吉アトリエ館などで多彩な作品を楽しむことが可能だ。駅近くには商店も多く、日常の買い物や外食の利便性も高い。
グループで行うパワーリハビリが最大の特長
トラストガーデン桜新町では、もともと居室だった部分をリハビリルームに作りかえるなど、身体機能を維持・向上させるためのリハビリに力を入れてきた。「パワーリハビリ」の機器を揃えるだけではなく、凝りや疼痛を和らげるホットパック、低周波治療器など病院で使われている機器類も完備している。
パワーリハビリとは、マシントレーニングを中心とした運動プログラムを行うことで、老化により低下した身体的機能を回復させ、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)の向上を期待するものだ。筋力強化を目的とするものではないので、負荷は軽く設定してある。個別リハビリを軸に、グループで行う体操なども組み合わせているという。
支配人の長谷部文直さんは、「リハビリには開設当初から力を入れています」と力強く語る。長谷部さんはもともと、ここで機能訓練指導員をしていた。
リハビリに対する要望は、本人はもちろん家族からも近年さらに高まっているそうだ。この日はグループでパワーリハビリが行われていた。最初に準備体操を行い、エクササイズマシンに移動して、サーキットトレーニングを行っていく。1つの運動を3分ずつ、9種の運動を行う。実施にあたり、各フロアの介護職員と協力しあい、チームとして活動している。
「パワーリハビリの時には、普段使っている歩行器や杖を使わずに歩くことも大事にしています。段差の昇降やつたい歩きは、実際の外出の時に役立ちます。ここは外出イベントの機会も多いので、リハビリの最終目標はそういうところにありますね」(長谷部さん、以下「」は同)
パワーリハビリは集団で行うので、競争心も働いて意欲的に取り組めるというプラスの効果もある。ゲーム性もあって、楽しみながら参加できるのは自宅にはない要素だ。リハビリ参加前には車椅子でゆったりとした雰囲気を見せていた入居者が、両手で抱えるような大きさのゴムボールを職員に俊敏に投げ返していた。一見、立ち上がることが難しいと思われる入居者でも生き生きと平行棒間を歩く姿を見ると、集団でのリハビリの効果を実感できる。