サ高住で働く秋川リサ 「いつか自分も介護受ける」意識必要
そんな思いを抱いていた1年半前、介護施設を運営する会社の社長と知り合った。
「母親の介護生活を綴った本を書いたことがきっかけで、その社長と対談したんです。そのとき、私もいつか施設に入ろうと思っているので、どんな施設がベストかと考えると、やっぱりいいスタッフがいるところに入りたい。でも、母の介護を通じて頼りになるスタッフさんがいても、どんどん辞めてしまうという現状を見てきた、という話をして、なにげなく“働いてみたら、その理由がわかるかしら?”とつぶやくと“じゃ、うちで働きますか?”って」
それがきっかけとなり、今では週に2~3日、1日8時間働いている。およそ70名の入居者を楽しませるために、毎日のリクリエーションを提供する部署で働いているという。
「まず、覚えるのが入居者の方のお名前とある程度の症状です。おやつや水分などを提供する場合 普通の状態で召し上がる方もいれば、とろみが必要な方もいらっしゃる。また、食材を刻んだり、ペーストにするなど、ひとりひとり違うんです。それが間違っていないか確認してから提供します」
施設では、午前中は体操や朗読の会、華道、茶道、ハンドベル、フラダンス、午後は映画やオペラ歌手を招いてのコンサート、マジシャンのショーなどさまざまな催しがあり、秋川さんはそのサポートも行っている。
「お茶やお菓子のサービスをしたり、ひとりでは移動困難の方にも日々を楽しんでいただくためのさまざまなサポートをさせていただいています。それ以外は洗い物やコピー、参考資料を作る、ポスターを貼り替えるなどの雑務をこなします」