【趣味が充実】女性のための老人ホーム注目の施設をスペシャリストが紹介
全国に有料老人ホームは約8500施設、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は約8万8500戸ある。そのなかから、女性が本当に充実したセカンドライフを過ごすためには、何を視点に、どのように選んでいけばよいのか。「医療体制の充実」「立地条件」「入居費用」「運営会社」…などのポイントがあるが、近年重視されている新しい視点で、介護施設情報のスペシャリスト6名(※1)の協力を得て厳選した老人ホーム(サ高住を含む)を紹介する。
充実したアクティビティーで選ぶ老人ホーム
仕事もなく家事もしなくていい高齢者施設での生活。ゆっくりと過ごせるのは魅力的だが、「日々に変化がなくて退屈」という入居者の声も多い。カラオケや麻雀などの屋内活動が充実している施設を選出した。
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多生苑 西栄町(福島県会津若松市)
8割が女性! ブックコーナーでトランプの白熱ゲーム
毎日、昼下がりの14時頃、ブックコーナーには入居女性たちが自然に集まってくる。おしゃべりをしながらトランプやかるたに興じ、記者が訪れた日は「ババ抜き」の白熱したバトルが。「女性が住みたくなる老人ホーム」がコンセプトで、家具やテーブルのデザイン、張地、色味にまでこだわる。そのため入居者の男女比は4対1で女性の方が多い。
食堂は1階にある施設が多いが、多生苑の食堂は最上階の7階。ガラス張りの向こうには会津若松の街を一望できる。夜はバーカウンターでお酒も楽しめ、その後は十数人入れるカラオケルームで盛り上がったり、麻雀卓を囲んだり。
SILVER SUPPORT 星にねがいを(東京都葛飾区)
ディズニーランドツアーもある自由が魅力のホーム
記者を『ブルーライト横浜』の大合唱で迎えてくれたこの施設は、”自由”が何よりの魅力。合唱の横では、歌を口ずさみながら折り紙をおる女性、その後ろには夢中で麻雀卓を囲む男性。「やらせるのではなく、やりたいことをやってもらう」が施設の方針だ。
施設内を犬が歩きまわり、うさぎやつばめも飼われ、食事の時間には裏手にある保育園の園児が一緒に食卓を囲む。外出を兼ねたイベントも充実しており、毎年、希望者20~30人でディズニーランドへ行く。年に1度の”サンハートフェスティバル”という仮装パーティーも行われる。
※1 6人のスペシャリスト(敬称略)
高室成幸(「日本ケアサポートセンター」理事長)
米沢なな子(「高齢者住宅情報センター」大阪センター長)
安藤滉邦(「有料老人ホーム情報館」を運営する「ケアプロデュース」代表取締役)
看舎佳太(「老人ホーム紹介センター」社長)
末木篤司(「あいらいふ入居相談室」マネージャー)
吉木均(「老人ホーム紹介のグッドウッドラン」代表)
【データ】
多生苑 西栄町(福島県会津若松市)
公式HP:http://www.onchikai.jp/tashouen/west/top.html
運営会社: 一般財団法人温知会
開設年月:2011年11月
入居一時金:0円(別途終身利用権利金300万円)
月額費用:19万5500円
SILVER SUPPORT 星にねがいを(東京都葛飾区)
公式HP:http://www.sunheart-care.jp/hoshi.html
運営会社: サンハート
開設年月:2004年10月
入居一時金:0〜330万円
月額費用:24万2000〜35万2000円
※「入居一時金」「月額費用」は、基本的に80才の人が介護居室に1人で入居した場合の金額。月額料金には、管理費、食費、光熱水費、上乗せ介護費などを含むが、介護保険の1割負担は含まず、一部ホームでは光熱水費は含まない。
※女性セブン2016年8月25日号
【この連載のバックナンバー】