マッサージ家電が進化中！疲れた足を心地よくほぐす「ながらフットケアに注目」選び方や注意点を家電の達人が解説

　家事や仕事で立ちっぱなし、いつもより歩いた日はとくに足が疲れて重い。そんなときに活用したいのが足のもみほぐしなどができる“フットケア家電”だ。最新の製品はどこまで進化している？　高齢者が簡単に使えるタイプとは？　フットケア家電の選び方とおすすめ製品を、家電ライターの田中真紀子さんに教えてもらった。

教えてくれた人

田中真紀子さん／家電ライター

家電ライター／家電を生活者目線で分析し、雑誌やウェブで紹介する家電のスペシャリスト。特に白物家電・美容家電に詳しい。自宅には最新家電を中心に200以上を所有し、年間300以上の記事執筆・監修に携わる。テレビ・ラジオにも多数出演。公式HP　https://makiko-beautifullife.com/

足裏からふくらはぎまでほぐせる「エアバッグ×ローラータイプ」が人気

　体の中でも、足の部位に特化した「フットケア家電」。最近ではどのようなタイプが主流なのだろうか。

「足のマッサージ家電といえば、ゴロゴロ回転するローラーで足裏を刺激するタイプ、エアバッグが加圧と収縮を繰り返してふくらはぎをマッサージするタイプがあります。

それらに加えて、最近では、足裏・ふくらはぎのケアを組み合わせたタイプが登場しています。足裏をローラーで刺激しながら、エアバッグでふくらはぎのマッサージが同時にできるもので、より心地よさを実感できるようになっています」（田中さん・以下同）

　最新のフットケア家電なら足裏とふくらはぎのケアが1台で完結するというわけだ。

使わない時はスツールにもなる

　フットケア家電にもさまざまなバージョンが登場している。

「ふくらはぎまでケアするエアバッグタイプは、サイズが大きいものが多いので、部屋に置くと存在感があり、邪魔に感じることも。しかし最近では、使わないときはフタをしてスツールやオットマントしても使えるなど、デザインが工夫されているものもあります」

「寝たまま」マッサージが可能

　さらに便利なのが、寝たまま使える形状のもの。

「ベッドや布団の上で足を入れて使い、終わったらそのまま足を抜いて就寝するといった使い方ができます」

EMSで筋トレできる機器も

　足裏から電流を流し、足裏からふくらはぎの筋肉を刺激するEMS機器も人気がある。

「EMS（Electrical Muscle Stimulation）は、電気で筋肉に刺激を送るもの。周波数の高低によって使用目的や効果が異なります。

　一般的に、低周波は1〜1200Hzで家庭用EMSマシンに多く、コリの改善やマッサージ効果、疲労回復、血行促進などが期待できます。なかでもフットケアに使われるEMSは1～100Hz以下の低周波で刺激するものがほとんどです。

　なお、高周波は1万Hz以上の周波数のものを指し、低周波では届きにくい筋肉の奥深い部分までアプローチします。エステサロンなどの施設で美容医療や治療目的で使われることが多いようです」

緊急停止ボタンの有無をチェック

　フットケア家電は、購入時、使用時に注意すべきこともあるという。

「マッサージすることでかえって体調が悪くなってしまうという事例も報告されているので使い方には注意が必要です。特に高齢者の場合、肌が敏感になっていたり、骨が弱っていたり、強い力を加えてしまのは心配です。加圧やローラーの力が強すぎると痛みやケガにつながりかねませんので、緊急停止ボタンがあるかどうかは確認しておきましょう」

取扱説明書に書かれている禁忌事項は必ずチェックを。

「マッサージで急に血流が促されることで、心臓に負担がかかる可能性がある等、持病があると使えない場合もあります。また、一般的に、マッサージ家電は使いすぎると体に負担がかかる可能性があるため、多くの場合、10分〜15分など一定時間で自動的にストップします。ついつい物足りなく感じて２回、３回と続けて使いたくなりがちですが、連続使用は避けましょう」

　上記を踏まえ、田中さんのおすすめ製品をご紹介。いずれも「座ったまま」「寝たまま」使用できる“ながら”系マシンだ。