《介護で疲弊しないために》介護保険外サービスの活用法 どんなことに使うのがおすすめ? 便利屋さんやオーダーメイド型サービスを利用する方法も
介護保険による要介護者の支援は、ケアプランで定められた内容のみのため、それ以外のことも支援してもらいたい場合は、介護保険適用外のサービス利用を検討する必要がある。そこで、節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんに、介護保険適用外の便利なサービスについて詳しく教えてもらった。
教えてくれた人
丸山晴美さん/節約アドバイザー。ファイナンシャルプランナー
22歳で節約に目覚め、1年間で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニの店長などを経て、2001年に節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザー、宅地建物主任士(登録)、認定心理士などの様々な資格を持ち、ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどをテレビやラジオ、雑誌、講演などで行っている。
* * *
「要介護者の生活に必要なもの」以外は介護保険適用外
介護保険の範囲内でお願いできるのは、要介護者が対応できないことで、かつ要介護者本人の生活に必要なことのみです。そのため、要介護者の食事の介助や着替えの介助、入浴の介助、排泄の介助、要介護者の食事の準備や衣服の洗濯、要介護者がメインで使う部屋の掃除といったことはお願いできます。
一方、他の家族の食事の準備や洗濯、家族が使う部屋の掃除といった要介護者以外に対するサポートや、大掃除のような大掛かりな掃除やおせちのようなイベント用の食事の準備、引っ越しの準備、花の水やりや草むしり、趣味・嗜好品の購入や、趣味や習い事などへの同行といった普段の生活の範疇を超えるものはお願いできません。
全額自費の民間サービス
家族分を含めた生活の支援や要介護者の趣味に関することなどをお願いしたい場合は、介護保険適用外で介護資格をもったスタッフを派遣している民間の家事代行サービスを頼むといいでしょう。
会社によっても異なりますが、料理や洗濯、掃除といった基本的な家事をはじめ、庭の手入れやエアコンのクリーニングなども対応しているケースが多くあります。また、ショッピングや行楽など、要介護者への同行を扱う会社もあるため、どんなことをお願いしたいか考えたうえで、家事代行サービスを調べてみるといいでしょう。
例えば、買い物からおかずの作り置きや洗濯、掃除といった家事は家事代行サービス、水回りの掃除は専門の業者、電球交換や家具の移動なら便利屋など、用途に応じて使い分けると良いでしょう。まずはお試しや口コミなどを参考にして、相性のよい業者や人を見つけると何かと助かります。
配慮が必要な食事の準備や散髪などは専門業者に
糖尿病食や減塩食など食事に配慮が必要な場合は、専用の宅食サービスを利用するのもおすすめです。また、散髪もホームヘルパーには頼めないことの1つですが、訪問理容師のサービスを使うといいでしょう。
これらも基本的に自己負担とはなりますが、自治体によっては補助金や利用券が交付されることがあります。例えば、65歳以上で健康上や身体的な理由により買い物や調理が困難な一人暮らし世帯や高齢者世帯の場合、1食あたり約200~300円程度の助成と1か月当たり40食までなどの食数制限があることがほとんどですが、栄養バランスの取れた食事が提供され、手渡しにより安否確認が行われるなどの要件があるケースも。
また、要介護3.4.5の方など自治体によって要件は異なりますが、自力での外出が困難な方を対象に理美容券が交付され、割安でカット、顔そり、ブローなどが利用できます。これらの補助や助成については、お住まいの市区町村役場の高齢福祉課や地域包括センターに問い合わせて要件や申請方法を問い合わせましょう。
どこに頼んでいいかわからないものは便利屋さん
どこに頼むべきかよくわからないことがあった場合は、「Benry」(https://www.benry.com/)や「便利屋!お助け本舗」(https://otasuke365.com/)などの便利屋さんに頼むという手もあります。
1時間2000~3000円程度であらゆることを頼むことができるため、自分たちでは対応が難しいが、どこにお願いしていいかわからないという場合は、便利屋さんに問い合わせてみるのもおすすめです。なお、便利屋さんでも掃除や洗濯などの家事代行をお願いすることもできます。
私の場合は以前、マンションの理事を決める会合での欠席投票を避けるために出席してもらったことがあります。
オーダーメイドの介護サービスもおすすめ
「ポピンズ」(https://www.poppins.co.jp/familycare/)や、「Crowd Care」(https://www.crowdcare.jp/)などでは、オーダーメイドの介護サービスを提供しているため、介護保険適用に限らずさまざまなサービスを利用したい場合は、こうしたオーダーメイド型を選ぶのもおすすめです。
ポピンズでは、訪問看護の「ナースケア(看護)コース」があるため、医療ケアをお願いしたい場合に使うこともできますし、Crowd Careでは15時間を超える依頼や宿泊を伴う依頼なども受け付けているため、介護者が家を空けなればいけないときや介護中に息抜きに遠出したい場合などに利用することもできます。
介護のすべてを自費でまかなおうとすると高額になってしまいますが、週に1回だけオーダーメイドの介護サービスを使うなど、介護の負担とかかる費用を総合的に判断しながら、民間も含めて介護サービスを上手に活用しましょう。
取材・文/新藤まつり
●介護の困りごとを相談できる場所一覧|「地域包括支援センター」「社会福祉協議会」「ヤクルトやALSOK」などその役割を紹介
