高齢者が食べやすい《やわらかおせち料理》2026年版おすすめ5選|食べ方の注意ポイントを管理栄養士が解説
お正月の食卓に欠かせないおせち料理だが、「噛みにくい」「飲み込みにくい」といった理由で、食べるのをためらう高齢者も少なくない。そこで高齢者にも食べやすく、やわらかく仕上げた2026年版のおせちを編集部でセレクト。おせちを食べるときの注意点ポイントについて管理栄養士・川鍋仁美さんに解説いただいた。
高齢者が食べやすい「やわらかおせち」家族みんなで食卓を囲んで
お正月にたくさんの家族や親戚が集まる時、「高齢者には食べられない」だろうと、家族と別の食事を提供するのも寂しいもの。
そこで活用したいのが、やわらかく調理した高齢者向けのおせち料理だ。
「最近の高齢者向けおせちは、一般的なおせちに見劣りしない美しい見た目、味わいを楽しめる商品が数多く販売されるようになりました。食材の見た目の再現率が高く、介護食というイメージではなくなってきていますね。食卓を囲むご家族もぜひ一緒に食べて、同じ味を共有するというのも食の楽しさにつながると思いますよ」(川鍋さん)
2026年版最旬「やわらかおせち」5選
2026年のお正月にふさわしい最旬のおせち料理5つをピックアップしてみた。
※価格はすべて送料込み・税込み価格。
彩り豊かな食材を一品一品丁寧にやわらかく調理
ウェルネスダイニング『やわらか仕立ておせち』
食べるかたに安心と喜びを、支えるかたには「お正月くらいは少し肩の荷を下ろしてほしい」という想いを込めたという『やわらか仕立ておせち」。管理栄養士監修のもと、一般的なおせちの見た目を再現しながらも、介護食ならではの工夫を随所に凝らしている。
お煮しめや穴子のやわらか牛蒡巻きといった根菜類は、出汁でじっくりと煮込み、箸ですっと切れるやわらかさを実現。鶏と野菜の三色巻きや昆布巻きは、素材を一度ペースト状にしてから巻き上げることで、口中でほろほろとほどける食感になっている。
さらに、ぶりの照焼は低温で水分を保ちながら調理することにより、しっとりとなめらかな口当たりに仕上げている。そして何より、これらの工夫を重ねながらも、見た目は一般的なおせちとほとんど変わらない仕上がりになっているのもポイント。ムース食のタイプも販売している。
【データ】
商品名:やわらか仕立ておせち
価格:1万1232円
販売:ウェルネスダイニング
https://www.wellness-dining.com/osechi2026/yawaraka/
★お得情報:2025年11月4日10時までの注文で10%オフの1万108円
噛みやすく美しく仕上げたやわらかおせち
そふまる『やわらかおせち 大和』
そふまるの『やわらかおせち』は、「食材が硬くて食べづらいのではないか」と言った不安を和らげるために生まれた特別なおせち。素材の形や彩り、美味しさはそのままに、“容易にかめる”やわらかさを実現している。
お重には、おせち料理の定番である数の子、黒豆、鰤照り焼き、伊達巻、紅白なます、祝蒲鉾など、全17品を豪華に詰め合わせ、見た目も華やかで、祝いの席にふさわしい仕上がり。さらに、綿ようかん、松竹梅寒天といった色どり豊かな甘味も盛り込まれ、味の変化を楽しむことができる。「容易にかめる」「歯ぐきでつぶせる」2種類のやわらかさを選べる。
【データ】
商品名:やわらかおせち 大和(容易にかめる)・飛鳥(歯ぐきでつぶせる)
価格:9.800円
販売:そふまる
https://www.meihan-sofumaru.com/products/osechi-yamato26
★お得情報:2025年10月31日までの注文で早期特典『ソフトもち』をプレゼント
見た目そのまま!舌でくずれるやわらかさが自慢の介護食おせち
あいーと『正月二段重セット 八品詰め合わせ』
長年介護食を提供しているあいーとによるおせちセット。独自の技術「酵素均浸法」により、食材ごとに最適な酵素を選び、圧力を細かく調整しながらじっくりとやわらかさを引き出している。海老や芋、豆、野菜などの食材本来の風味や形を大切に残しつつも、舌やスプーンで簡単にくずせるほどのやわらかさを実現している。
縁起物の海老や帆立を使った「海鮮蒸し」「金目鯛の煮つけ」に加え、「牛肉のステーキ」「豚の角煮」と、魚料理も肉料理も味わえるように工夫されている。どの食材もふわっとほどけるやわらかさで、出汁の豊かな香りが口いっぱいに広がる。
【データ】
商品名:正月二段重セット 八品詰め合わせ
価格:1万98円
販売:イーエヌ大塚製薬
https://www.ieat-onlineshop.jp/
★おせちの販売は11月1日から
やわらかくて豪華!家族みんなで楽しめる二段重
ふくなお『やわらかおせち料理二段重』
ふくなおのおせちは、和・洋・中の味わいを少しずつ詰め合わせた華やかな二段重仕立て。定番の和風おせちに加え、洋食や中華のメニューも取り入れており、元旦と翌日で一段ずつ分けて楽しむこともできる。ご両親への贈り物や、三世代で囲むお正月の食卓にもぴったり。「普段食事量が減っているのに、残さず食べられました」「自宅で家族揃っておせちを囲む事ができました」という愛用者の声も。
上品な香りのスモークサーモンを、華やかなバラに見立てて丁寧に仕上げた「ローズサーモン」。「やわらか豚の角煮」は贅沢な味わい。じっくり煮込んでやわらかく仕上げ食べやすさにもこだわっている。縁起物のえびを使った「えびちりソース煮」は、プリッとした海老の美しさはそのままに、やわらかく食べやすい食感に仕上げられている。
【データ】
商品名:やわらかおせち料理二段重
価格:1万2460円
販売元:ふくなお
https://www.rakuten.co.jp/fukunao/
管理栄養士監修、むせにくく食べやすい工夫が満載
板前魂『板前魂のやわらかおせち 一段重』
「安心して、美味しいおせち料理を食べていただきたい」という想いから、咀嚼力や嚥下力が弱ってきたかたにも安心して楽しめるよう工夫されている。
見た目の美しさはそのままに、スプーンで簡単につぶせるほどのやわらかさを実現。管理栄養士の監修により、食べてもむせにくい仕上がりで、介護が必要なかたにもやさしいおせち。
伝統の黒豆やきんとんはもちろん、「えびチリソース」「カニとハーブのテリーヌ」など和洋中とバラエティに富んだ料理がたくさん。もちろんどれもスプーンでつぶせるほどやわらかい。介護食のみの一段重(1人前16品目)だけでなく、通常のおせちもセットになった二段重(2人前38品目)や三段重(3人前42品目)も用意。家族みんなでおせち料理を囲んで、新年を祝いたい。
【データ】
商品名:板前魂のやわらかおせち一段重
価格:7.280円
販売:ナカノモードエンタープライズ
https://itamae.1osechi.com/
★お得情報:早割りキャンペーン実施中
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どのおせちも彩り豊かでお正月の食卓が華やぐものばかり。「市販のおせちは冷凍で届くので冷蔵庫などでゆっくり解凍して食べましょう」と、管理栄養士の川鍋仁美さん。以下でおせちを食べるときのポイントを解説いただいた。
高齢者がおせちを食べるときの注意ポイントを管理栄養士が解説
「おせちはお正月に欠かせない日本の伝統料理ですが、高齢者にとっては食べるときに注意してほしいことがあります」と、川鍋さん。
安全に美味しくおせちを楽しむための5つのポイントを伺った。
1.高齢者には食べにくい食材が多く使われている
「前回会ったときと比べて、親御さんの嚥下機能が低下しているかも? 噛む力・飲み込む力は衰えていないか、どれくらいなのか把握できていない状態で一緒に食事をする場合、誤嚥のリスクも考えられます。
そもそもおせち料理には、噛む力・飲み込む力が弱ってきている高齢者には不向きな食材が多く使われています。介護者はその点を十分理解しておく必要があります。食べ慣れない食材はとくに誤嚥につながりやすいもの。お正月は家族が集まると、テレビを見て会話をしながら食卓を囲むこともあると思いますので、介護が必要なかたの食事介助には注意が必要です。普段の食事にも増して、注意深く見守るようにしてくださいね」(川鍋さん・以下同)
2.塩分過多になりやすい
「おせち料理は、お正月中の“保存食”という意味合いがあるので、味付けが濃いものがほとんどです。食べ過ぎてしまうと塩分過多になりやすいので高齢者には注意が必要です。手作りする場合は、できるだけ使う調味料の使用量を控えめにしましょう。お雑煮も塩分が多いので、汁物は1日1杯くらいまでを意識したいですね」
3.たんぱく質は多いが野菜は意外と少ない
「おせち料理の食材には、肉や魚、練り物など比較的たんぱく質は多め。しかし、野菜は案外少ないんです。とくに塩分の多いおせち料理を食べたとき、合わせて摂りたいのがほうれん草やブロッコリーなどカリウムを多く含む野菜。カリウムは塩分を体外に排出するは働きがありますので、お正月の食事に取り入れてほしいですね。ブロッコリーやほうれん草はゆでるのが面倒なら、冷凍のものでも栄養価はほとんどかわらないので活用してみてください」
4.1日に食べた量が把握しにくい
「おせち料理は、お重から自分が好きなものを好きな分だけ取り分けて食べる場合、1日に何をどれだけ食べたかが把握しづらいですよね。実は全然食べられていなかった、好きなものだけを食べてしまっていた、ということもあるかもしれません。介護が必要なかたの場合、ご家族は1日どのくらいの量を食べたのか、何を食べたのかを把握しておきたいもの。バランスよく1人分の量を摂り分けて食べてもらうなどの工夫をしてみてください」
5.保存食とはいえ「保存」に注意して
「一度お箸をつけてしまったら、保存は必ず冷蔵庫で。冬場だから大丈夫と食卓に出しっ放しにしておくと、雑菌が増えて食中毒につながる恐れもあります。また、市販のおせち料理の場合、冷凍で届くことがほとんですが、解凍は必ず冷蔵庫で指定の時間を守ってください。高齢者の中には、こたつで解凍したり、保温したりするという人もいるので、それは絶対にやめましょう」
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来年のお正月はやわらかく食べやすいおせちを囲みながら、食べ方にも注意して、家族や親族、友達と笑顔あふれる時間をお楽しんで欲しい。