相手が時間に遅れてきたのに逆ギレ…こんな時に言い返さずに穏やかに収められる?人間観察のプロが伝授する6つの“魔法の言葉”
・感情のリングから降りる魔法の言葉4「じゃあ、どうしようかな」
どんなに理不尽なことがあったとしても、イライラを誰かにぶつけても状況が変わらないことはよくあります。
そんな時は、言い返すことよりも、「今、自分に何ができるのか」にフォーカスした方が生産的です。
誰かに無理難題を言われた時、その理由を考えていても到底納得できないことが多いものです。それよりも「じゃあ、どうしようかな」と自分の行動にフォーカスを切り替えることで、怒りを態度に出さずともすむようになります。
・感情のリングから降りる魔法の言葉5「明日の自分に任せよう」
イラッとした時は、まず距離を置いて、いったん寝かせることも有効です。
イライラした時ほど、私たちはすぐに対処したくなりますが、いったん放置してかまいません。
たとえば、相手から怒りのメールを受け取ったら、いったんパソコンを閉じる。LINEなら既読をつけたまま返信しない。
同じ文章でも、翌日になって読み返すと、最初に受けた印象と違っていたなということもよくあります。言葉は難しいもので、接続詞の捉え方が少し違うだけで、ポジティブにもネガティブにもなることがあります。
同じように、自分が書いた返信も、いったん寝かせて読み返すようにします。「怒りの手紙は一晩寝かせよ」という言葉は真実だなと思います。一晩寝かせるだけで、安定した態度で返信できるのですから、使わない手はありません。
・感情のリングから降りる魔法の言葉6「私たち、周囲からどう思われているんだろう?」
感情のリング上では、相手のことしか見えなくなってしまいます。
たとえば、職場でいやみを言われたとします。そんな時、どうしてこんなことを言うんだろうとか、なんとかガツンと言い返してやりたいと思う気持ちになるのは当然のことです。
けれども、ふと冷静になると、職場には相手以外の人たちがたくさんいます。
「この状態は、周囲からどう見えているんだろう?」と考えてみてください。
周囲の人たちは、私たちの勝ち負けなんかに興味はないかもしれない。
それよりも「職場でケンカしないでくれよ」とうんざりしているかもしれません。
だったら長引かせず、いったん引く方が、周囲からの評価は上がるはずです。
あるいは、もしかすると相手の方を「あの人、感情的になってる」「橋本さんも大変だな」と思っているかもしれない。
だとしたら相手に直接言い返すよりも、受け流したり、周囲の人にそれとなく相談したりする方が得策かもしれません。
このように自分自身をまるで外から見ているように客観視することを「メタ認知」といいます。
幽体離脱した自分が、自分自身を外から見ているようなイメージです。
感情的になりそうな時、「こんなことしたら、余裕なさそうに見えるよね」とブレーキをかけるのもメタ認知力です。
「周囲からどう思われているんだろう?」という視点を持つことで、どう動けばいいのかが見えてきますし、物事を有利に進めやすくなります。
これらの『魔法の言葉』は、怒りを受け流す技術と併用することで効果が倍増します。イラッとした時、私たちは反射的に『ハア?』『何それ?』と思ってしまいがちです。しかし代わりに『ワオ!』『なんと!』などの言葉を心の中で使って怒りをかわし、その上でこれらの魔法の言葉を唱えてみてください。怒りの気持ちをうまく受け流して、安定した態度を取ることができるはずです。ぜひやってみてください。