《“老化ドミノ”の懸念も》「老いても元気な人」と「衰えていく人」の違いとは? 医師がすすめるのは「日常の歩き方から変えること」
「たまには旅行に出かけたい」「仲のいい人たちに会いに行きたい」などの願望を妨げるのが、運動能力の低下。運動量が減り引きこもりになってしまうと、さらに老化が進んでしまう。そこで元気に長生きするために必要な、毎日続けやすい運動について、『「老いても元気な人」と「どんどん衰えていく人」ではなにが違うのか』(アスコム)の著者で内科医のドクターハッシーこと橋本将吉さんに聞いた。
教えてくれた人
橋本将吉(ドクターハッシー)さん/内科医
東京都出身。高齢者向けの訪問診療『東京むさしのクリニック』院長。2011年に「医学教育という専門領域から、日本と世界の明るい未来を創造する」という理念の元、リーフェホールディングス(旧リーフェ)を設立。医学生向けの個別指導塾『医学生道場 』(https://igakuseidojo.com/)の運営や、YouTuber『ドクターハッシー(内科医 橋本将吉)』として健康情報の発信。2022年9月に健康や医学を医師から学ぶ事のできるサービス『ヘルスケアアカデミー』 (https://healthcare-academy.co.jp/)をリリース。2か月で300人を突破。
運動能力の低下が老化に直結する
橋本さんによると、老いても元気な人と、どんどん衰えていく人のはっきりとした違いは、運動能力だという。
「運動能力の低下は、最終的に寝たきり生活をもたらします。寝たきりにならないまでも、動くのがしんどくなり、外出する気にならなくなって、引きこもりのような状態の高齢者も多く見ます」(橋本さん・以下同)
下半身の筋肉が衰えて歩行機能が低下すると、一気に老化が加速する危険性が高まるという。引きこもって活動量が減ると、筋肉が減少するうえに夜も眠りにくくなり、老化が進むという悪循環が起こるからだ。
さらに、外出機会の減少によって脳への刺激も減り、認知機能の低下を招き、さらに老化がドミノ倒しのように起きる“老化ドミノ”の懸念も生まれる。
そこで橋本さんは、日常の歩き方から変えることをすすめている。