《コロナ禍を経て念願達成》オバ記者(69歳)が初めてのキャンプ体験 「なんて贅沢なんでしょ」と感じたポイントは?
YouTubeでテーマになることもあり、人気を呼んでいるキャンプ。オバ記者ことライターの野原広子氏(69歳)は以前計画を立てたことがあったがコロナ禍で断念。そして今回「初のキャンプ」に参加することに。体験の様子をレポートする。
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「キャンプをしたい」と思ったのは7~8年前
いつかは!と思いながら69歳の今まで実現しなかったキャンプをとうとうやりました。
初めてキャンプをしたい、テントの中で朝を迎えたいと思ったのは7~8年前のこと。原付バイクの免許を取って、3万5000円の中古バイクを買った頃だ。
夜な夜なYouTubeでソロキャンプの装備や楽しみ方、原チャにどう荷物を積むかなど見まくっていたの。そうなのよ。こう見えて私はかなり用心深いタチで、初めての海外旅行をした26歳の時も、日本にある大使館、領事館を訪ねて行く国のありったけの情報を集め、疑問は職員に聞いたんだから。
もちろん本屋に並んでいる主なガイドブックは暗記するほど読み込んだ。ネットのない時代、やれることはやって28日間、ギリシャ、トルコ、イタリアの旅に出かけたの。結果、イタリアのベローチェという駅でパスポートを置き忘れて帰国が10日遅れた。
友人とキャンプ計画を立てたが…
と、まあ、慎重に始めてそのうちグダグダというのは26歳が60代になっても変わらないけど、それはともかくキャンプ。YouTubeで学習をしながら、ネットでキャンプ用品を集め出し、それを長年の友だちY子に言ったら「お供します」ということだった。彼女は家族で何回も経験していたのよ。
「いい? YouTubeでその気になったというけど勘違いしないでね。早い話、野宿だから、叫びたいようなこともあるの」とスパゲッティをフォークに巻き付けながら、Y子は厳しい顔になる。
「たとえばどんな?」と聞くと「夜、トイレに行くと壁に手のひらくらいの蛾がとまっているとか」と言うの。
「壁にとまっているだけでしょ」
「そうだけどこんなに大きくて不気味な色をしている蛾よ!」とY子は恐怖でひきつった顔になる。
「そりゃあ、その蛾がくるりと向きを変えて私に向かってきたらイヤだけど、壁にとまっているだけでしょ?」
「当たり前じゃない!」
と、どうもかみあわない。そうか、Y子は都会っ子で夏の夜、電灯に集まるものすごい量の虫をみていないんだとその時は納得したの。
そんなこんなで後はひとり用のテントを買うだけ、というところまでいって、Y子と行く日を決めようとやり取りをしていたらコロナ禍に!
「身ひとつで来てください」という話が
あのわけがわからなかった3年の間にキャンプのキャの字も思い出さなくなって、今は69歳。もう、夜風が入るところで寝るのは無理かなとあきらめていたところに、「身ひとつて来てください」という奇特な御仁がT氏だ。
テントは2つ用意してキャンプ用具もみんなある。「任せてください」と言うのよね。
50代半ばのT氏とは半年に一度くらいのペースでグルメと食料品買い出しの旅をしている仲。気楽といえばこんな気楽な人もいない。内心、ラストチャンスかも、とも思う。
「なんて贅沢なんでしょ」
で、当日。こんなにいいものとは思わなかったわよ。暑くなく寒くなくという天候に恵まれたこともあって、設営もすいすい。キャンプ場の横は日帰り温泉だから、お風呂上がりにテントでゴロン、晩春の日没を飽かずに眺めるなんて、なんて贅沢なんでしょ。
夕飯はT氏が慣れた手つきでご飯をたき、カレーを作ってくれて私はただ食べる人。のんびりと缶ビールを飲みながらなんてことない話をしているうちに、いつの間にか寝ちゃったのね。
夜中に寒くて目が覚めてトイレに行って、こんなこともあろうかと持ってきた薄手のダウンを羽織って、フリースの毛布を2枚かけて再び寝て起きたら、あーあ、やっちゃった。ノドがヒリヒリ痛いってことは風邪をひいた。
じゃあ、もう2度としたくないかというと逆。T氏がくれたノド飴がきいて風邪は一日寝たら治ったし、なんだって朝、小鳥とカラスの声で起きた瞬間が忘れられないのよ。
◆ライター・オバ記者(野原広子)
1957年生まれ、茨城県出身。体当たり取材が人気のライター。これまで、さまざまなダイエット企画にチャレンジしたほか、富士登山、AKB48なりきりや、『キングオブコント』に出場したことも。バラエティー番組『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ系)に出演したこともある。2021年10月、自らのダイエット経験について綴った『まんがでもわかる人生ダイエット図鑑で、やせたの?』を出版。実母の介護も経験している。
