《脳が萎縮?》「お酒の飲みすぎ」は認知症リスクに 認知症専門医が指南するお酒との上手な付き合い方「1週間にワイングラス4杯」まで
そして、飲酒習慣のある人に認知機能の変化が生じたら、まず断酒をすることが大切です。お酒は脳を萎縮させますが、6〜7週間、断酒することで脳体積が増加したという報告もありますので、すぐに断酒を。自発的な断酒が難しければ、主治医からも断酒を勧めてもらいましょう。
「飲むことの健康被害」を伝えても断酒できないときは、なぜ飲まずにいられないのか原因を探り、改善することから始める必要がありますから、ご本人と周囲のみんなにとって、根気がいるワークになることもあります。
そして長期間、飲みすぎの習慣があった人の場合、断酒をしても、月日を経た後にアルコールの影響でアルコール性の精神疾患や認知症の状態になることがあります。
そのため精神疾患や認知症の診断では飲酒の習慣や量、年月などについて質問されることもあります。正確に診断するために重要な情報ですので、ありのままを主治医に伝えましょう。
なお、心身のさまざまな症状や病気の治療をする薬には、断酒できなければ使えないものがいくつもあります。治療中もお酒を控えることが治療上、とても重要になることも多い。ですから、何もトラブルがないときから、日常的に飲酒する生活は改めておくのがベターなのです。
基本的には、お酒はハレの機会に、適量楽しむのが◎です。