【障害×アート】のビジネスが拡大中!「秋の新ドラマ、100均の商品にも採用」
障害のある両親と暮らしてきた筆者は、もともと障害のある人の作品に触れる機会も多かったが、最近は特に意識していなくても生活の中で普通に目に入る機会が増えているように感じる。
近年、障害のあるかたが制作したアート作品をビジネスに繋げる機運が高まっていることも、そのひとつの要因だと考えている。注目の企業の取り組みをピックアップする。
■ヘラルボニー
真っ先に思いつくのは「ヘラルボニー」だ。同社は、主に知的障害のある作家の作品データのライセンスを管理し、商品化する事業をいち早く始めた企業だ。
企業とコラボレーションすることも多く、これまでにはJALとコラボした機内で提供されるアメニティのポーチや、ニコンとコラボしたカメラなどを世の中に送り出してきた。
筆者もヘラルボニーの活動のファンで、講演会や取材に臨む際にヘラルボニーのブラウスを愛用している。先日はヘラルボニーが創設した国際アートアワードの受賞作品の展覧会「HERALBONY Art Prize 2024 Exhibition」にも行ってきた。
筆者が魅了された作品『クジラの群れ』(澁田大輔さん)は、この企画展でトヨタ自動車賞を受賞。作品はラリーカーのデザインに起用されている。
・ヘラルボニー
https://www.heralbony.jp/
■パラリンアート
「パラリンアート」は、一般社団法人 障がい者自立推進機構による社会貢献型事業で、障害のあるかたのアート作品を企業・個人に提供し、作者に報酬を支払う活動を行っている。
ダイソーやグンゼ、リコージャパンなど多くの企業がオフィシャルパートナーとして参加し、障害者アーティストとチームとなってアート事業を行っている。
冒頭で紹介したダイソーの商品はこちらの「パラリンアート」とのコラボ商品だ。
・パラリンアート
https://paralymart.or.jp/gallery/
■ART WITH ME
(一社)障害福祉推進機構が運営する「ART WITH ME」もまた、多くの人が障害のあるかたのアート作品に出会う機会を創出するサービスだ。
障害のあるかたが絵画や写真などの作品を自由に登録、販売できるプラットフォームをウェブ上で展開。作品に込められた作者の『物語(ストーリー)』も大切にしている。先述のドラマに起用されている太田宏介さんの作品も販売中だ。
・ART WITH ME
https://art-with.me/home
さらに、ART WITH MEのサービスを活用した新たな取り組みも始まっている。