<老いを僻む人>の6つの行動パターン なんでも自分が優先 被害妄想が強い など現役介護福祉士が解説
老人施設で働く現役の介護福祉士に聞くと、幸福度が低い人の特徴として「老いを僻(ひが)む人が多い」のだという。「常にイライラしている」「ひがみっぽい」など、いくつかの共通点がみられる。そこで、不幸を自ら招く“6つの行動パターン”を教えてもらった。自分のことは意外とわからないものだから、この機会に自己チェックしてみてはいかがだろうか。
教えてくれた人
■たっつんさん/介護福祉士
介護士歴18年以上。特別養護老人ホームやリハビリのための介護施設などでのエピソードをSNSで発信。著書に『認知症の人、その本当の気持ち』(KADOKAWA)。
■砂川彰子さん/介護福祉士
Mare(マーレ)!絵画教室主宰。介護施設で介護福祉士としてキャリアを積む一方、高齢者を対象に絵画指導も行う。よみうりカルチャー横浜にて『ぬり絵で脳トレ』の講師も務める。
人の話を聞かず、自慢話や悪口を言うタイプは幸福度が低い傾向に
自分の話を聞いてもらいたいという欲求を貫き通す人ほど、老人施設での生活に不満を抱えている人が多いというのが、介護福祉士のたっつんさんだ。
「人の話を聞かず、毎回同じ自慢話か悪口ばかり話すかたは短気でイライラしていることが多いため人が離れていき、孤独に過ごしていることが多いように見受けられます」(たっつんさん)。
さらに、「老いを僻(ひが)む人には、感謝の気持ちと譲り合いの精神が欠けているように見受けられます」と、たっつんさんは話す。具体的にどんな行動をとっていると自らを不幸に陥れるのかを聞いた。
老いを僻む人の行動パターン6選
1.人となじまず孤立すると認知症にも拍車が
「コミュニケーションをとるのが苦手と部屋にこもり、入居者や職員になじもうとしないかたがいます。そのうち周りから声をかけられなくなり、職員からも苦手意識を持たれると、孤立してしまいます」(介護福祉士・たっつんさん)。
こういう人は認知症も進行しやすいという。
2.なんでも自分が最優先でなければ気が済まない
「入浴は自分がいちばん最初、レクリエーション時の席はいちばん前など、何事も自分が最優先にされないと“損した”と不機嫌になる人がいます。これを続けているとほかの入居者から相手にされなくなり孤立してしまいます」(介護福祉士・砂川彰子さん)
3.こだわりが強くて妥協できない
「グルメな入居者の女性が、施設の食事を“まるでエサ”といって、召し上がらなかったケースが。施設内ではどんな人でも多少の妥協を強いられます。何事も柔軟に、前向きにとらえられないかたは施設での生活がつらそうに見えます」(砂川さん)
4.無理難題を言い困っている人を見て喜ぶ
「浴室に行く際、わざと着替えを忘れて職員に取りに行かせ、取ってきた着替えを見ると“別の服がいい”と言って取りに戻らせるなど、無理難題を言って困らせる人がいます。こういう人には友達がおらず、家族もお見舞いに来ないことが多いです」(たっつんさん)
5.周りの人たちをバカにし見下した言動に出る
「レクリエーションは、入居者にとって楽しみのひとつ。ところが、“こんな幼稚なこと”などと言って台無しにしたり、認知症のかたを見下す言動をとる人も。これでは周囲から距離をとられます」(たっつんさん)。
プライドの高い人に多いよう。
6.被害者意識が強く何事も悪く解釈してしまう
「人が話をしていると、悪口を言われているように感じて傷ついたり、逆にけんか腰になる人も。女性でもいいがかりで暴力をふるう人がいます」(砂川さん)。
細かいことは気にせず、前向きな考え方をする癖をつけておくことが大切だ。
イラスト/たばやん
※女性セブン2024年10月17日号
https://josei7.com/
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