鏡リュウジさん 2025年は激動の一年に「リーマン・ショック並みの大きな時代の変化が起きる」
山羊座を運行していた冥王星が11月に水瓶座へ移動するという。この冥王星は“破壊と再生”の星と呼ばれ、物事を根底からひっくり返して社会や人々の考え方を大きく変える天体。それに加えて2025年には、時代を司るといわれる3つの惑星が星座を移動することから、西洋占星術界では「大変革の時代」が到来するといわれている。この激変期を乗り切るために、いまからどう備えておけばいいのかーー全体的な見通しを鏡リュウジさんに聞きました。
教えてくれた人
鏡リュウジさん/占星術研究家・翻訳家
1968年、京都府出身。高校時代より執筆活動を始め、心理学的アプローチをまじえた占星術をいち早く日本で紹介した占星術界の第一人者。大学で教鞭をとるなど、アカデミックな世界での占星術の紹介にも積極的に取り組んでいる。「東京アストロロジー・スクール」主幹。
激変期の始まりである2024年後半〜2025年を鏡リュウジさんが大予想!
「星占いというのは、星々の動きを地上の出来事に照らし合わせる、謎解きゲームのようなところがあるんですよ」と鏡さんは言う。
「雑誌やテレビの占いで、皆さんはいつも自分の星座は何位かな、今日はいいことあるかな、なんてご覧になるでしょう。実はあれは星占いのほんの一部分で、さわりをお見せしているだけ。実際は、基本だけでも10の天体が12の星座のどこにいるか、また、天体同士がどんな位置関係にあるかという読み解きが必要で、10天体と12星座、そして主な7つの位置関係によるパターンだけでも、実に840通り。それらを把握して、ようやく星占いはスタートするんです」(鏡さん・以下同)
古代の人々は、星に凶兆を見た!?
「『太陽が月を隠すと王様に不幸な出来事が起こる』とされるなど、星の動きは古代から読み解かれ、現実の出来事と不思議なシンクロを見せてきました。これまでも、記憶に残るさまざまな社会的出来事があったと思いますが、たとえば2008年に起こったリーマン・ショック。あれは“破壊と再生”“死の星”なんて枕詞がつけられている冥王星が、社会や骨組みを象徴する山羊座に移動したときに起きたこと。世界に金融危機を引き起こし、経済社会を大きく揺るがす大ニュースになりました」
今後は、2020年から始まっている大きな時代の変化を決定的に推し進めるような動きが、2025年にかけて起こる可能性があるのだそう。
星が動くと事件が起きる?
「ただ、冥王星は再生の星でもあります。ものすごいショックを与えるけれど、そこで終わりではない。パンドラの箱に最後に残った希望から、新しい時代を生み出す星でもあるのです」
問題は、こうした出来事がどれほど日常生活に影響するのか、安心して暮らせるのかという点だ。
「星占いでは、2020年に200年スパンでの大きな変化があって『風の時代』に入りました。雑誌やテレビで見聞きした人もいらっしゃるでしょう。この年、何が起こったか。そう、コロナ禍です。あれだけ毎朝、満員電車に揺られて通勤していた人が在宅勤務になり、にぎわっていた観光地からは人が消えました。代わりに、ネットが発達して、家にいながらにして仕事したりおしゃべりしたり、お金もデジタルで支払える仕組みが急速に進みましたよね。あれがまさしく“風”で、見えない動きを象徴する出来事。4年が経ったいま、どうでしょう?案外、慣れてきているのではないでしょうか」
水瓶座は、その“風”グループの星座で、キーワードは「テクノロジー」なのだという。
「すでに生成AIなど、劇的に進んでいるデジタル化を僕たちは目の当たりにしていますが、そうした技術がこれまで以上の速度で進んでいくでしょう。冥王星が水瓶座を抜け切る20年後、人々はいまの社会を想像することも難しくなっているはず。最近は“墓じまい”の問題が出てきていますが、もしかしたら、人間の記憶だけを別の媒体にデータ保存するようになったりして、お墓自体を必要としなくなる、バーチャルな世界が当たり前になるかもしれません」
つまり機械と人間の境界があいまいになって、事実上、「死」が存在しなくなる世の中の到来も充分あり得ると鏡さん。
「天体が星座を移動するときには、みんなの記憶に残るような象徴的な出来事が起こりやすいと考えられています。今回は2024年11月20日、2025年は3月30日、5月25日、7月7日が冥王星・海王星・土星・天王星の移動日。実に数か月ごとに、大きなニュースが聞こえてきそうなのです」
これから注目すべき変化のキーワードは
それぞれの移動日に向け、注目しておきたいキーワードはあるのだろうか。
「11月20日は冥王星の移動日で、キーワードはここまでお話ししたように『テクノロジー』。ITなどの発展に関するニュースは、要チェックですね」
3月30日は海王星、5月25日は土星の移動日だが、ともに牡羊座に入る。
「この2つの星の組み合わせを読み解くのは実に難しい。占星術家たちの間でも一致した意見は出ていません。土星は『現実と抑制』、海王星は『陶酔・理想』がキーワードで、牡羊座は『始まり』の星座ですから、新たに出現する政治家、リーダー、あるいはクリエーターやスターが人々を盛り上げ、また逆に、一気に失望をもたらすといったことがしばらく続くかもしれません。しかし、多くの理想のうち、1つでも2つでも現実になっていくことはあるはず。7月7日に双子座へ移動する天王星は『驚き』と『言語』が鍵になりますから、言葉の壁を超えて世界がつながる可能性も広がりそうですね。僕はここに希望を持っています。人々の熱意や理想に真正面から向き合うリーダーが、世界の争いの少なくとも一部を治めていくことになるかもしれない、いや、そうあってほしいと願っています」
世の中を動かす星たち…どんな時代になっていく?
西洋占星術では、主に太陽をはじめとする10天体から運勢を読み解く。
「その中で地球から遠く、動きの遅い天王星・海王星・冥王星の3天体を“トランスサタニアン”と呼び、個人の運勢ではなく、社会全体の動きを見るのに使います。天王星は『変革』、海王星は『境界線』、冥王星は『破壊と再生』の象徴。特にこれらが星座間を移るときに世の中が萎縮したり、社会制度に大きな変化があったり、常識が一新されるほどの意識改革がビビッドな形で表われることがある。その方向性は星座が教えてくれます」(鏡さん)
地球から遠い星が動くと、社会も動く?
星の動きのポイントは?
土星は中長期的試練を表し、そのほかの3天体は「時代のテーマ」を読み解く星。2024年11月20日は冥王星が水瓶座へ、2025年は3月30日に海王星が、5月25日に土星がともに牡羊座へ。7月7日には天王星が双子座へ移動するため、2025年は激動の一年になるという。
取材・文/浅島尚美(説話社) 撮影/小松士郎 写真/PIXTA
※女性セブン2024年9月19日号
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