「減塩」なのに満足レシピ6品「鶏のから揚げ」「しょうが焼き」「カレー」いつもの料理に“ひと工夫”するだけ
高血圧やむくみの原因になるという「塩分の摂りすぎ」は、なるべく避けたいもの。そこで、専門家が「減塩なのに満足レシピ」を教えてくれました。減塩テクニックを使えば、少ない塩分量でも大満足の仕上がりに。いつもの料理が、おいしさそのままで塩分をグッと抑えられますよ!
※レシピの分量は2人分です。
※塩分量は1人分です。
※電子レンジは600Wを使用しています。
※塩は天然塩を使用しています。
※分量の()内のgは正味量です。
教えてくれた人
■今泉久美さん/料理研究家
栄養学に基づいた塩分控えめでおいしい料理に定評。女子栄養大学栄養クリニック特別講師。雑誌、テレビなどでも活躍。近著に『「豆」を食べる習慣が体を守る!』など。
■金丸絵里加さん/管理栄養士
料理研究家、フードコーディネーターとして活躍するほか、栄養指導や飲食店のメニュー開発などにも携わる。『10分で作れる! やせるおつまみ』など著書多数。
■佐野こころさん/医学博士
大手料理教室のヘルスケア部門立ち上げなど女性のライフスタイルから考える健康や食事の情報を発信。書籍に『最強の健康法 ベストパフォーマンス編』がある。
■清水加奈子さん/管理栄養士
国際中医薬膳師、国際中医師、調理師の資格を持ち、中医学に基づいた薬膳レシピやダイエットレシピが得意。監修書に『太らない食べ方 新装版』など。
■中沢るみさん/管理栄養士
栄養カウンセラーとして「食でカラダ革命」をテーマに企業や学校などで、体だけでなく心も元気になる食べ方や、体や心の不調を解消する食の講演を行う。
■牧野直子さん/管理栄養士・料理研究家
女子栄養大学在学中から栄養指導にかかわり、ダイエットやメタボ対策レシピなども多数発信。『おいしい かんたん 作りおき 高血圧・減塩レシピ』など著書多数。
夏野菜カレー(塩分:1.7g)
トマトや玉ねぎの旨みがたっぷり!
<作り方>
【1】牛切り落とし肉(赤身)120gは3cm幅に切り、塩・こしょう各少量を振る。
【2】玉ねぎ1/2個(100g)は繊維を断つように薄切りにする。なす1本(90g)は5mm幅の半月切りにし、塩少量を加えた水にさらして水気をきる。ピーマン1個は縦半分にしてから横に5mm幅に、トマト1個(150g)は1cm角に切る。
【3】フライパンにオリーブオイル大さじ1を中火で熱し、玉ねぎを炒める。しんなりしたら【1】、なす、ピーマンを順に加えて炒め、肉の色が変わったらおろしにんにく・おろししょうが各1片分を加えて混ぜる。カレー粉大さじ1、小麦粉大さじ1/2を振ってさっと炒める。
【4】トマト、水3/4カップ、固形コンソメ1/2個を加えて混ぜ、煮立ったら蓋をして中弱火で5分煮る。塩小さじ1/5、好みでカレー粉少量で味を調え、温かいご飯2杯分(300g)とともに器に盛り、ゆで卵の輪切り2個分を添える。
【減塩アイデア】スパイスでピリッと満足感
塩分量の多いルウは使わず、カレー粉のスパイシーさで低塩分をカバー。汁気を少なめにして、具だくさんにするのもアイデア
豚のしょうが焼き(塩分:1.1g)
パンチのある味わいにシャキシャキ玉ねぎがマッチ
<作り方>
【1】豚もも薄切り肉150gは1枚を3等分に、玉ねぎ1/2個(100g)は3mm幅に切る。
【2】バットか皿におろししょうが1片分、めんつゆ(3倍濃縮)・酒各大さじ1、片栗粉小さじ1/2を入れて混ぜ、豚肉をほぐして加えて絡める。
【3】フライパンにサラダ油大さじ1/2を中火で熱し、玉ねぎをさっと炒めて取り出す。
【4】同じフライパンにサラダ油大さじ1/2を足し、【2】を広げ入れる。強火で両面を焼き、【3】を戻し入れてひと混ぜする。キャベツのせん切り2枚分とともに器に盛り、粗びき黒こしょう少量を振る。
【減塩アイデア】豚肉の調味は下味だけで
加熱時に調味しないことで余分な塩分量を抑えられる。片栗粉を加えることでやわらかくなり、口当たりも◎。
3種野菜の浅漬け(塩分:0.6g)
ぽん酢しょうゆ+山椒でまるでぬか漬け!
<作り方>
【1】大根100gは皮つきのまま3mm厚さのいちょう切り、にんじん4cm(50g)は皮をむいて太めの棒状に切る。みょうが2個は縦半分にしてから縦に3mm幅に切り、さっと水にさらして水気を拭く。
【2】ポリ袋に【1】、ぽん酢しょうゆ大さじ1と1/2、粉山椒少量を入れ、空気を抜いて口を閉じる。冷蔵庫に入れ、ときどき上下の向きを変えながら2時間ほど漬ける。
※1日1回上下を返して空気を抜き、冷蔵で約1週間保存可。
【減塩アイデア】香りとしびれをまとわせる
塩を使わず、香りのある調味料を組み合わせて。ポリ袋を使えば、少ない調味料でも効率よく味を絡ませられる。
鶏のから揚げ(塩分:1.0g)
やみつきジューシー感の秘密は酢
<作り方>
【1】鶏もも肉1枚(250g)は水気を拭いて余分な脂を除く。筋を包丁の根元でたたいて切り、縦半分にしてから3等分のそぎ切りにする。
【2】ボウルに【1】、おろししょうが1片分、酢大さじ1/2、しょうゆ・酒各小さじ2、こしょう少量を入れてよくもみ込む。
【3】れんこん小1/2節(70~80g)は5mm厚さの輪切り、赤パプリカ1/2個は乱切りにする。
【4】揚げ油適量を170℃に熱し、【3】を2分ほど揚げて油をよくきる。【1】の汁気をきって片栗粉適量をまぶし、同じ揚げ油で5分ほど揚げて油をよくきる。
【減塩アイデア】酸味を加えて広がりのある味に
下味に酢を加えれば、ほのかな酸味が加わって満足する味わいに。素揚げ野菜を添えてから揚げの食べすぎを抑えよう。
きのこ麻婆豆腐(塩分:1.7g)
白ご飯がすすむピリ辛やみつき味
<作り方>
【1】木綿豆腐1丁(350~400g)は2cm角に切る。フライパンに湯を多めに沸かし、豆腐を2分ほどゆでてざるにあげる。しいたけ2個、にんにく・しょうが各1片はみじん切りにする。
【2】【1】のフライパンの水気を拭き、ごま油大さじ1を中火で熱し、鶏ひき肉100g、しいたけを炒める。ひき肉の色が変わったらにんにく、しょうが、一味唐辛子・粉山椒各少量を加え、なじむまで炒める。
【3】しょうゆ大さじ1、オイスターソース小さじ1を加えてさっと混ぜる。水1/3カップ、酒大さじ1、粗びき黒こしょう少量、豆腐を加えてさらに混ぜ、蓋をして中火弱で2分ほど煮る。
【4】片栗粉小さじ1、水小さじ2を混ぜ合わせて加え、とろみをつける。器に盛り、小ねぎの小口切り1~2本分を散らし、好みで一味唐辛子・粉山椒各適量を振る。
【減塩アイデア】旨みやコクを組み合わせて
しいたけで旨みを、オイスターソースでコクを、一味唐辛子と粉山椒で香りや辛みをプラス。汁気を少なくするのも減塩の決め手。
スパイシー焼きそば(塩分:2.0g)
具がたっぷりだから満足度がぐっとアップ
<作り方>
【1】焼きそば麺2玉は1玉を半分に切る。耐熱皿にのせ、ふんわりとラップをかけて電子レンジで2分加熱する。
【2】冷凍むきえび80gは塩少量を加えた冷水につけて解凍し、背ワタを除いて水気を拭く。豚もも薄切り肉100gは2cm幅に切り、塩少量、酒大さじ1/2を絡める。
【3】玉ねぎ1/4個(50g)は薄切りに、ピーマン2個は縦半分にしてから斜めに3mm幅に、キャベツ2枚(100g)は2cm幅に切る。
【4】フライパンにサラダ油大さじ1を中火で熱し、【2】を炒める。玉ねぎを加えて炒め、肉の色が変わったらピーマンを加えて炒め、キャベツを加えてさっと炒めて取り出す。
【5】【4】のフライパンに【1】を入れてほぐしながら炒め、焼きそば麺付属のソース4/5袋、カレー粉小さじ1/4を振って炒める。均一に混ざったら【4】を汁ごと戻し入れ、さっと炒める。
※付属のソースの代わりに、オイスターソース・酒各大さじ1、こしょう少量を加えても。
【減塩アイデア】麺を半分に切れば調味料とよく絡む
付属のソースの一部をカレー粉で代用することで、さらに塩分量カット。
撮影/深澤慎平
※女性セブン2024年8月1日号
https://josei7.com/
●のりや豆腐など身近な食材で減塩!管理栄養士が教える「血圧を下げる1週間レシピ」【木曜日】