節約の味方“鶏むね肉”『片栗粉』で絶品しっとり&ボリュームレシピ|おいしい鶏むね肉の見分け方 切り方 保存方法もご紹介
良質なたんぱく質が摂れて、お手頃価格が魅力の“鶏むね肉”は、積極的に使いたい食材。そこで、鶏むね肉の「取扱説明書」と「片栗粉でしっとりに仕上げるレシピ」を管理栄養士の岩崎啓子さん(※「崎」は立つ崎)が教えてくれました。
「鶏むね肉は低糖質、低脂質。さらに高たんぱくで筋肉や肌・髪の育成、脳の働きを助けるなど、老化防止効果が高い食材です。疲労回復に効果的なイミダゾールジペプチドも豊富に含まれているので、夏バテ対策にもぴったりですよ」(岩崎さん・以下同)。粉をまぶすだけでパサつきがちな身を、驚きの柔らかさに仕上げるテクは必見です!
※材料はすべて2人分。電子レンジは600Wを使用。鶏むね肉1枚は約250gのものを使用し、記載があるもの以外は、皮を取り除いて調理。野菜はすべてへたを取って使用しています。
教えてくれた人
岩崎啓子さん/料理研究家・管理栄養士
栄養バランスを考えた手軽でおいしい料理に定評がある。『改訂版 冷凍保存節約レシピ』(日本文芸社)、『鶏むね肉で糖質オフ!』(主婦の友社)など著書多数。(※「崎」は立つ崎)
鶏むね肉のおいしい「取扱説明書」
鶏むね肉をおいしく調理するために知っておきたい肉の見分け方、切り方、保存の仕方をご紹介。このコツを知れば、おいしさが格段に変わります!
おいしい鶏むね肉の選び方
●身がしまっている
適度な厚みと締まりがあり、プリッとした張りが感じられるものが新鮮。
●ほんのり桜色
身の部分全体がほんのりと桜色をしていてツヤがあるものを選んで。
●ドリップ(赤い肉汁)が出ていない
汁気が出てしまっているものは新鮮ではないため避ける。
繊維の向きと包丁を入れる方向
柔らかくするための基本
●繊維を断つようにそぎ切り
もっともよく使う切り方。肉の繊維の方向を断ち切るように包丁を寝かせてあて、斜めにそぐように切る。場所によって繊維の向きがちがうので、肉の向きを変えるのがコツ。
●肉をたたく
そぎ切りしたり、2枚にひらいたりした肉を軽くたたくことで、さらに繊維が断ち切られて柔らかくなる。ただし旨みが逃げやすいため、手早く調理する。
おいしい切り方いろいろ
●2枚にひらく
厚みを半分にする切り方。肉の横から包丁を入れて、まな板と平行に切り進めていく。
●細切り
そぎ切りしたものをさらに細く切っていく。炒め物などに使いやすい。
●角切り
1.5~2cm角のサイコロ状にする切り方。カレーや煮物などに使いやすい。
●みじん切り
細切りにしたものをさらに細かく刻んでたたく。肉だんごやそぼろなどに。
<保存のコツ>
使いたい料理に合わせてカットをした肉に、塩と酒を適量ふり、保存袋の空気をしっかり抜いて冷凍保存。3週間を目安に使い切る。
水晶鶏のよだれソースかけ
つるんとした食感が美味!
<作り方>
【1】鶏むね肉1枚は薄いそぎ切りにしてからひと口大に切る。塩少量をふり、片栗粉適量を1枚ずつまぶす。
【2】煮立った湯に【1】を入れ、再び煮立ってから3~4分ゆでて冷水に取る。ざるにあげて水気を切る。
【3】しょうゆ大さじ1と1/2、酢大さじ1/2、砂糖・豆板醤各小さじ1/2、おろししょうが1片分、おろしにんにく1/2片分、ごま油小さじ2、粉山椒少量を混ぜ合わせてたれを作る。
【4】レタス2枚をせん切りにして器に敷き、【2】を盛り【3】を回しかける。
鶏肉とオクラのエスニック炒め
むね肉にナムプラーの旨みがしみ込む
<作り方>
【1】鶏むね肉1枚は1.5~2cmの角切りにし、塩・こしょう各少量、酒小さじ2、片栗粉大さじ1を揉み込んでなじませておく。
【2】オクラ1袋(100g)は斜め切り、にんにく1片は薄切り、赤唐辛子1本は種を除いて斜め切りにする。
【3】フライパンにサラダ油大さじ1を熱し、【1】、にんにく、赤唐辛子を入れてほぐすように炒める。肉がきつね色になったら蓋をして弱火で2分蒸し焼きにする。途中1回、混ぜ合わせる。
【4】蓋を取って中火にし、オクラを加えて炒め、ナムプラー小さじ2と1/2、砂糖小さじ1/2を加えて炒め合わせる。
鶏肉と夏野菜の治部煮(じぶに)風
金沢の郷土料理をむね肉でアレンジ
<作り方>
【1】鶏むね肉1枚はそぎ切りにし、片栗粉適量を1枚ずつ薄くまぶす。なす2本は皮をむき縦半分に切る。格子に切り目を入れ、半分に切って水に通す。
【2】鍋にだし汁1と1/2カップ、みりん大さじ1と1/2、塩小さじ1/2を入れて煮立て、【1】を入れて蓋をし、再び煮立ったら弱火にして約8分煮る。
【3】ミニトマト6個、しょうゆ小さじ1を加えてさらに3~4分煮る。
【4】器に盛り、おろししょうが1片分をのせる。
鶏肉とにらのごまオイスター炒め
オイスターの旨みがしみこみビールも進む
<作り方>
【1】鶏むね肉1枚は6~8mm厚さのそぎ切りにしたあと細切りにし、酒小さじ2、塩・こしょう各少量、片栗粉大さじ1を混ぜ合わせる。
【2】にら1束は4cm長さに切る。
【3】フライパンにサラダ油大さじ1を熱し、【1】を加えてほぐすように炒め、蓋をして弱火で2分蒸し焼きにする。途中1回混ぜ合わせる。
【4】蓋を取って中火にし、オイスターソース大さじ1、しょうゆ小さじ1、砂糖小さじ1/2、こしょう少量を加えて炒め合わせる。
【5】【2】を加えてさらに炒め、いりごま小さじ2、ごま油小さじ1を加えて炒め合わせる。
鶏肉ときゅうりの塩レモン炒め
塩レモンがさわやかに香る
<作り方>
【1】鶏むね肉1枚はそぎ切りにしたあとひと口大に切り、塩・こしょう各少量、片栗粉大さじ1と混ぜ合わせる。
【2】きゅうり1本は麺棒などでたたいて割る。
【3】レモン1/2個は薄く切る。
【4】フライパンにオリーブオイル大さじ1を熱し、【1】を広げながら並べて両面を軽く焼き、蓋をして弱火で2分蒸し焼きにする。途中1回混ぜ合わせる。
【5】蓋を取って中火にし、【2】を加え、塩小さじ1/3、みりん小さじ2、こしょう少量、【3】を加えて炒め合わせる。
マヨのりヒラヒラから揚げ
青のり&マヨ味がおやつにもぴったり
<作り方>
【1】2枚にひらいた鶏むね肉1枚は半分に切り、表面をたたいてのばす。
【2】ボウルに【1】、マヨネーズ大さじ1、酒・しょうゆ各小さじ2、塩・こしょう各少量を入れて混ぜ合わせ、5分ほどおく。
【3】片栗粉大さじ4と青のり小さじ2と1/2を混ぜ合わせ、【2】を1枚ずつまぶす。
【4】フライパンに揚げ油を1.5~2cmほど入れて160℃に熱し、【3】を入れて2分、裏返して2分揚げる。
撮影/寺澤太郎
※女性セブン2024年7月25日号
https://josei7.com/
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