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健康

年末年始に備えて<胃も心も元気になる>食べ方を専門家が伝授「野菜のファイトケミカルが鍵」

「テーマは『鮮やかな色を食べよう』。カラフルな野菜を選べば、自然とファイトケミカルが摂取できます。食材は酢に漬けて発酵させることで食物繊維が消化しやすい形となり、胃の働きや腸内環境が整います。精製した砂糖は胃に負担をかけるので、甘味は自然由来のものを」(松田さん・以下同)。

【A】<ピンクのビーツ卵>見た目のインパクトとほどよい酸味が新感覚! 

※材料は2人分

【作り方】

ゆで卵2~3個をビーツの水煮の汁1カップと梅酢大さじ2を加えたエキスに漬け、冷蔵庫で一晩寝かせる。冷蔵庫で3~4日保存可能。※市販のビーツ水煮缶の汁でOK。

<栄養ポイント>

「ビーツエキスに含まれるポリフェノールやビタミンCをたっぷりとまとったピンクの卵は、見た目も楽しい。『ブレインフード(脳の働きを活性化させる食物)』と呼ばれる卵のビタミンB群やたんぱく質は、ビタミンCを同時に摂取することで吸収率がアップします」

【B】<玉ねぎとパプリカのしょうがりんご酢漬け>幅広い料理に使えるすぐれモノ

【作り方】

【1】玉ねぎ1個(縦に薄切り)に塩大さじ1を振って軽く揉み、水気を切る。

【2】パプリカ赤・黄色各1/2個はへたと種を取って縦3mm幅にスライスする。

【3】しょうがのすりおろし大さじ1と1/2、はちみつまたはアガベシロップ100g、りんご酢100gをよく混ぜ、【1】【2】を入れ、冷蔵庫で一晩漬ける。冷蔵庫で約1週間保存可能。

<栄養ポイント>

「代謝促進や血圧抑制、血管の若返りなど多くの働きを持つ抗酸化栄養素のアリシンを豊富に含む玉ねぎは、酢漬けにすると消化しやすく、やわらかくなります。β-カロテン豊富なパプリカは体を温め、どんな料理に入れても旨みがアップします。ソテーした鶏肉や魚の上にのせて南蛮漬け風にしたり、オムレツに入れたり、カレーにトッピングしたり、みそ汁や豆乳スープに加えたりと、超万能な作り置きデリ。アガベシロップはアガベの樹の樹液で、血糖値の上昇を抑えます」

【C】<キャロット白みそラペ>フランスの家庭料理+発酵食品

【作り方】

【1】にんじん300gは皮をむいて千切りにする。

【2】ポリ袋に【1】と白粒みそ(なければ好みのみそでOK)大さじ2、しょうがのすりおろし大さじ2/3、みりん大さじ1、好みの酢大さじ1を入れてよく揉み、冷蔵庫で一晩寝かせる。冷蔵庫で3~4日保存可能。

<栄養ポイント>

「にんじんの抗酸化栄養素であるβ-カロテンはファイトケミカルの代表格。吸収されにくいβ-カロテンは千切りにし、発酵させ、みその油分と一緒に摂取することで吸収率がアップ。しょうがで体を温める効果をプラス。シャキシャキとした歯応えで、茹でにんじんが苦手な子供ももりもり食べてくれる、当店でも大人気のメニューです」

【D】<ビーツと赤かぶ甘酢漬けサラダ>美と健康のポリフェノールたっぷり

【作り方】

市販のビーツ水煮と赤かぶの甘酢漬け(1対1)をスライスして混ぜ、好みでクリームチーズとブラックペッパー少々を加える。冷蔵庫で3~4日保存可能。

<栄養ポイント>

「真っ赤なビーツの色はポリフェノールの証。抗酸化に加え、鉄分も豊富で、体を温めるなど効果もいろいろ。女性の健康維持に注目されている食材です。同じくポリフェノール豊富な赤かぶ甘酢漬けの酸味で、味をキリッと引き締めて。かぶはビタミンCやカルシウム、消化酵素のアミラーゼを含む、胃腸にやさしい野菜です。漬けものにすることで食物繊維もやわらかくなり消化しやすくなります」

【E】<甘酒ラテ>胃腸にやさしく、脳にもうれしい

【作り方】

人肌程度に温めたミルク(豆乳、オーツミルク、アーモンドミルクなど)180mlに米こうじの甘酒大さじ2を加え、しょうがすりおろし、シナモン各適量をトッピング。

<栄養ポイント>

「米こうじの甘酒は“飲む点滴”ともいわれ、消化吸収にすぐれ、胃腸にいい。甘酒に含まれるオリゴ糖が胃腸の環境を整え、便通改善に導き、脳のコンディションを上げる効果も。腸を温めるとストレスの緩和やリラックス効果が期待できます。食物繊維豊富な植物由来のミルクと一緒に飲むことで血糖値の急上昇を抑えます。さらに代謝促進、抗炎症作用のあるしょうがとシナモンで、飲んでいる最中から『ぽかぽか』を体感。いいことずくめのドリンクです」

いつものカレーに「追いスパイス」で胃を強化しよう!

「上で紹介したデリは、カレーに“全部のせ”して提供しています。カレーの野菜不足を補えるし、味のバリエーションもつくので大好評です。ぜひ自宅のカレーにのせてみてください。とても栄養バランスがいいので、朝カレーもおすすめです! また、漢方薬として使われるスパイスも、活用しない手はありません。食べる際にふりかけるだけ。手軽にスパイス効果を手に入れられます」(松田さん)

<ターメリック>

ターメリックに含まれるクルクミンは抗炎症作用があり、胃腸の炎症を抑える。メンタルを整える働きも。

<クミン>

脂肪燃焼効果が高く、代謝促進効果も!

<シナモン>

血流を促進し、手足の冷え予防に。甘い香りも魅力。

<パクチー>

リラックス効果やむくみ予防に、女性特有のストレス緩和に。

<しょうが>

血流促進効果、抗炎症作用で胃腸を守る。

取材・文/佐藤有栄 イラスト/はまさきはるこ 写真/PIXTA、松田真紀さん提供

※女性セブン2023年11月30・12月7日号
https://josei7.com/

●粘膜を鍛えて免疫力を強化|喉の粘膜対策になる食品、レシピ

●ファイトケミカルスープの効果は? 作り方とアレンジレシピ|麻布医院 高橋弘さん

●野菜は生よりスープで食べたほうがいい3つの理由|がん権威が教えるメディカルスープ

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