口の中が痛い時の調理のコツ|がん、口内炎など口腔内トラブル時の食事
シート肉の作り方
「シート肉」は、ひき肉にすりおろしたじゃがいもや麩などを加えてフードプロセッサーにかけた肉だねを、薄切り肉の形に成形したもの。牛、豚、鶏の3種類を作ります。
シート肉は加熱してもやわらかく、肉の代用としてお使いいただけます。
【材料】(基本の分量・でき上がり約180g)
ひき肉(牛、豚、鶏いずれか)…50g
じゃがいも(皮をむき、すりおろす)…40g
玉ねぎ(みじん切り)…20g
溶き卵…40g/生クリーム…12g
マヨネーズ…6g/酒…2g/塩…0.8g
麩(粉)…6g
*麩は、あらかじめミルなどで粉になるまで粉砕する。
【作り方】
1.じゃがいもと麩以外の材料をフードプロセッサーで粉砕する。粒がなくなったら、じゃがいもと麩を入れて攪拌する。
2.バットにラップをピンと張り、7×15cmの型紙をテープで固定。スケールにのせゼロ表示にしラップを広げ、50gを計量。
3.型紙に合わせて肉を包む。肉だねを型紙の形に合わせるのではなく、ラップを型紙に合わせて、しっかり折りたたむのがコツ。
4.折りたたんだものを平らなもので上から押さえ、肉だねを均一の厚さにのばす。
5.600wの電子レンジで1枚につき50秒加熱し、そのまま冷ましてから調理に使う。
6.冷凍する時は生の状態で保存。使う時は、600wの電子レンジで1枚1分20秒加熱。
牛・豚・鶏の肉団子の作り方
肉だねを使って肉団子も作れる。
【作り方】
1.シート肉の肉だねをティースプーンですくい、沸いた湯の火を弱めて静かに入れてゆでる。
2.浮いてきたら、しばらく加熱してバットに取り冷ます。加熱時間は肉だねの分量で異なる。5gの場合は約2分加熱。
3.冷凍する時は加熱後に、ジッパーつき保存袋で保存。 *冷凍保存期間の目安は約2週間
ふわふわ鶏唐揚げ
鶏シート肉(上を参照)の肉だねに、しょうゆとしょうがで下味をつけ、片栗粉をまぶして揚げるだけ。外はカラリ、中はしっとり、ふんわり唐揚げの出来上がり。
【材料】(5個分)
鶏シート肉の肉だね…約100g
つけじょうゆ
A[しょうゆ…10cc おろししょうが…2g]
片栗粉…適量
揚げ油…適量
【作り方】
1.鶏シート肉の肉だねを用意する。冷凍保存してある場合は、解凍する。
2.鶏団子を5個作る。鍋に湯を沸かす。静かに沸いているところに、肉だねをカレースプーンですくってゆでる。浮いてきて50秒ほど経ったら、キッチンペーパーに取り水けを切る。
3.小皿にAを混ぜ、2の表面にしっかりつけたら、すぐに片栗粉をまぶす。手で丸く成形し余分な粉をはたき、180度の油でさっと揚げる。
4.皿に盛りつけ、トッピングを添える。
*3で肉だねをつけじょうゆに長くつけると、中までしょうゆが染み込んで煮物のようになるため、時間をおかずにすぐ片栗粉をつける。
撮影/齋藤浩、クリコ
クリコ
本名、保森千枝。料理研究家・介護食アドバイザー。夫の勧めで料理教室を開講。2011年、口腔底がんの手術後、噛む力を失った夫に「おいしく食べて、元気になってほしい」と、独学で介護食作りを始める。2014年、介護食アドバイザー資格、食品衛生責任者資格を取得。「簡単においしく」「家族と同じ献立」「好みの味つけ」「美しい盛りつけ」をモットーに介護食作りを提案し、講演会や料理講習会で活躍中。著書『希望のごはん』(日経BP社)。
◆WEBサイト
「やわらかい・飲み込みやすい クリコ流 ふわふわ希望ごはん」(http://curiko-kaigo-gohan.com/)
ベネッセの介護相談室「クリコ流介護ごはん」(https://kaigo-sodanshitsu.jp/recipe/)
●『希望のごはん』ができるまで~介護食に新風を吹き込んだ愛のstory<前編>