<快腸!スッキリメニューランキング>専門家がオススメする食品最の最強組み合わせ「ランクインしたメニューを日替わりで取り入れよう」
2位につけたのは「キムチ納豆」という、発酵食品×発酵食品の組み合わせ。納豆は腸内環境を整える納豆菌と不溶性・水溶性食物繊維を豊富に含み、「最強の整腸食品」の呼び声も高い。イシハラクリニック副院長の石原新菜さんが真っ先に挙げたのも、この組み合わせだった。
「キムチの乳酸菌と納豆の納豆菌が腸の中の善玉菌を増やし、白菜と納豆の食物繊維が善玉菌のエサになって腸内環境を整えるという好循環が生まれます。まさに最強のメニューですね」(石原さん)
金丸さんはご飯にかけて食べるのもおすすめと話す。
「ご飯には不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の両方の働きを併せ持つレジスタントスターチ(難消化性デンプン)が含まれ、腸の奥まで届いて有用菌のエサとなり善玉菌を増やします」
納豆関連では、石黒さんは薄切りにした玉ねぎを組み合わせる。
「納豆3パックに対し、玉ねぎ1個、しょうゆ麹大さじ1.5、甘酒大さじ1を混ぜ合わせます。これを冷蔵庫で保存し、毎日少しずつ食べる。玉ねぎには食物繊維とオリゴ糖が豊富に含まれ、腸内細菌のエサとして働くほか強い抗酸化作用があり、腸内の炎症を除去してくれます」(石黒さん)
ほかにも「納豆アボカド」(6位)と「納豆+海藻」(7位)がランクインしている。管理栄養士の浜本千恵さんが言う。
「アボカドは善玉菌のエサとなる水溶性食物繊維を含むので、納豆菌との相乗効果が狙えます」
石黒さんもアボカドに注目。
「アボカドの良質な脂質であるオレイン酸が腸内環境を改善し、カリウム、マグネシウムが腸の蠕動運動を刺激します。皮と種を取り除いてひと口大に切ったアボカドに、玉ねぎの薄切り(1/2個)、半分に切ったミニトマト(5個)、オリーブオイル(大さじ1)とレモン汁(大さじ1)を加えて混ぜ合わせ、塩で味を調えたサラダはアボカドと玉ねぎ、オリーブオイルと腸活最強サラダです」(石黒さん)
石原さんが挙げた「めかぶアボカドキムチ」は、いずれも食物繊維たっぷりの食材を使っている。
「めかぶなどのねばねばした成分はペクチンという水溶性食物繊維なので、ツルッとお腹を通って快便につながります」(石原さん)
おおつか医院院長の大塚亮さんが紹介してくれたのは、「めかぶ納豆」をご飯と合わせるメニュー。
「水溶性食物繊維が豊富なもち麦ご飯にして、さらにオリーブオイルをかけることでトリプル効果が期待できます」
ねばねば系では、海藻のほかにオクラを使ったメニューも挙がった。「オクラ・のり・かつおぶし」の組み合わせを提唱する石原さんが言う。
「オクラの水溶性食物繊維に、のりの不溶性・水溶性食物繊維、そしてかつおぶしの発酵効果と、言うことなしの組み合わせ。簡単にできてそのまま食べても、ご飯や麺と合わせてもおいしいので万能です」
ねばねば食材を掛け合わせるのは大塚さんだ。
「鶏ひき肉と刻んだモロヘイヤ、刻みにんにくをごま油で炒め、みそ、酒、みりんを1:1:1で混ぜ、コチュジャンを加えて炒めます。オクラはさっとゆでて、ご飯の上にすべてのせ、さらに卵黄をのせると炭水化物もたんぱく質も入った完全食です」(大塚さん)
きのこはレンチンが最強
食物繊維が豊富な食品として、きのこを外すわけにはいかない。
浜本さんが挙げたのは、堂々4位に食い込んだ「きのこペペロンチーノ」だ。
「きのこは水溶性食物繊維を豊富に含みますが、それ以上に、便のカサを増やして腸を刺激する働きがある不溶性食物繊維が多い。良質な油であるオリーブオイルと合わせることで便の滑りがよくなり、快便のダブル効果が生まれます」(浜本さん)
きのこには、腸粘膜を改善する作用のあるビタミンDも含まれるうえ、驚くような効果も期待できるという。
「水溶性食物繊維の一種であるβグルカンは、免疫機能を活性化すると長年研究されてきました。しいたけから抽出された成分で作られた抗がん剤にも実績があります」(石黒さん)
きのこを電子レンジで簡単に調理するだけでもいい。
「お好きなきのこを食べやすい大きさにして、耐熱容器などでレンチンした後、好みの味で調味するだけ。ポン酢やめんつゆで和風に、オリーブオイル+塩でイタリアン、ごま油+塩で韓国風など、手軽にさまざまな味のバリエーションが楽しめます」(真野さん)
清水さんは「きのこ玄米ご飯」も二重の整腸・快便効果が期待できると推す。
「玄米の食物繊維が腸内の悪玉菌や有害物質の排出を促し、腸内環境を改善。体の免疫力を最大限に引き出してくれます。パックご飯の玄米を使えば手軽ですね」(清水さん)
穀物系では、5位に「麦ご飯」が名を連ねた。ご飯を炊くときに少量混ぜ込むだけ、という手軽さも推奨ポイントだ。望月さんは「麦とろ飯」が、さらなる快便につながると話す。
「とろろにもレジスタントスターチが含まれていて、腸内細菌のエサになったり、腸内環境を整えてくれたりします。麦ご飯だけでなく、発芽玄米や雑穀米なども食物繊維が多いので、おすすめですね」(望月さん)
食事を少し意識するだけで、お腹スッキリ生活はもうすぐそこ。1位から8位のメニューを日替わりで取り入れれば飽きることなく実践できる。健康的な毎日を過ごすためにも、さっそく取り入れよう。
※女性セブン2023年11月2日号
https://josei7.com/
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