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見守りシステム付き居室の横浜みなとみらい複合施設にある介護付有料老人ホーム<後編>

カーサプラチナみなとみらい

 最寄り駅の横浜市営地下鉄ブルーライン「高島町駅」から徒歩3分、「桜木町駅」から徒歩10分、「横浜駅」から徒歩13分というロケーションに2018年4月にオープンした「カーサプラチナみなとみらい」。前編で紹介したように、介護スタッフと看護師が24時間常駐しているので、介護が必要な人にとっては安心感がある。そして一人ひとりに合ったリハビリを提供するために、常勤の理学療法士がいる。

→前編を読む

 こういった介護、看護体制と並ぶこちらの魅力は上質な住環境だ。横浜みなとみらいというロケーション、複合施設ならではのコミュニティ、安全のための見守りシステムが備わっている居室など豊かな生活を送るために多くのものが用意されている。

「住・育・医・介・商」の揃った複合施設にある利点

「カーサプラチナみなとみらい」は横浜市住宅供給公社が開発した複合施設にあり、同じ施設内にクリニックやスーパーマーケットがあるので利便性が高い。保育園や分譲マンションがあり、多世代が地域で交流することを目指しているという。複合施設内に地域交流スペースも整備されているので今後もますます、多世代コミュニティが形成されていきそうだ。また、地震時における建物の揺れの影響を軽減できる免震設計がされていることも安心できるポイント。

「複合施設の中には保育園があるので、保育園の園児たちがおゆうぎを披露してくれたり、歌を歌いに来てくれます。小さなお子さんが来ると、ご入居者たちはすごく喜んでくれるので、定期的に続けています。また、複合施設内にスーパーがあるので、一緒に生活リハビリを兼ねて買い物に行くこともあります。お買い物をすることを楽しむだけではなく、脳の活性化にもなります。複合施設にある利点を最大限活用していますね」(カーサプラチナみなとみらい施設長の久家千尋さん)

 久家さんによると、マンションの住人が見学に訪れたり、本の寄贈をしてくれるなど交流が生まれつつあるようだ。地域に根ざした運営を目指しており、今後はさらに地域交流・連携には積極的に取り組んでいきたいという。

居室の見守りシステムが安心をプラス

 高齢者の一人暮らしで心配なことの1つが、室内での転倒や体調の変化を誰にも連絡できず、状況が悪化してしまうことだ。すぐに他者が対応していれば問題ないようなことでも、時間が経ってしまうと、その後の生活に影響を及ぼすような状態になってしまう場合もある。離れて住む家族は様子を四六時中確認できないので、心配なことのひとつだろう。

「カーサプラチナみなとみらい」では、緊急通報装置に加えて、危険検知機能を併せ持ったシステムを居室に導入している。天井に取り付けられたセンサーが、入居者の起床、離床、転倒やベッドからの転落などを検知し、異変があればスタッフが持つスマートフォンに情報を送信してくれる。スタッフは映像でその様子を確認できるので、異変があればすぐに駆けつけられるという。

 プライバシーへの配慮がされていることも、このシステムのポイント。危険を検知した場合や入居者が緊急通報した場合のみ、スタッフが持つスマートフォンに映像が送信される。スタッフがスマートフォンを操作しても居室内を見ることはできないようになっているという。どのような行動を検知するのかは、入居者の状態に合わせて、相談をして個別に設定するそうだ。

 いざという時の安心が担保されている居室には、介護用ベッドや車椅子対応の洗面化粧台などの設備も整っている。床暖房やクローゼット、エアコンも備え付けられているので、快適に過ごせそうだ。2人部屋にはシャワーやユニットバスもあり、入居者のうち1人は自立でも住むことが可能とのこと。



上質な暮らしを支えるコンシェルジュ

 最近はコンシェルジュを置いている介護付有料老人ホームも増えてきている。しかし、その役割やサービスはそれぞれだ。

「カーサプラチナみなとみらい」のコンシェルジュは、日々の暮らしに必要な入居者の依頼に応えたり、スタッフとの橋渡しをしている。アクティビティで出かけたい場所、介護保険関係の書類が届いた際の手続き方法など、入居者の多岐にわたる相談事を解決する際にもコンシェルジュが窓口となって対応している。入居者やその家族にとって、気軽に何でも聞けて、適切な答えを返してくれたり、担当につないでくれる存在は大きいようだ。コンシェルジュは何よりも傾聴を大事にしているという。


 上質な暮らしのためにハードとソフトの両面からサポートしてくれる「カーサプラチナみなとみらい」。1ヶ月に1回、一人ひとりの入居者の様子を書いた「プラチナレポート」を家族に送っている。”プラチナサポート”と銘打ったこのような細やかな心配りで、入居者の日々の暮らしを支えている。

撮影/津野貴生

【データ】
施設名:カーサプラチナみなとみらい
公式WEBサイト:http://platinum-care.jp/minatomirai/
所在地:神奈川県横浜市西区花咲町6-143
最寄駅: 横浜市営地下鉄ブルーライン「高島町駅」徒歩3分、JR「桜木町駅」徒歩10分、JR「横浜駅」徒歩13分、京急本線「戸部駅」徒歩8分、みなとみらい線「みなとみらい駅」徒歩10分
類型:介護付有料老人ホーム(一般型特定施設入居者生活介護)
運営主体:株式会社ハートフルケア
敷地面積:3732.86平方メートル
延床面積:3843.34平方メートル
室数:90室
入居要件:原則、入居時65歳以上・要介護
構造: 鉄筋コンクリート造 地上18階地下1階建(うち有料老人ホーム 地上1階一部及び2階・3階)
開設年月日: 2018年4月1日
料金
(1)一時金方式の1人部屋・Aタイプ(18.12~19.96平方メートル)、87歳・基本プランの場合
入居一時金1620万円(初期償却324万円、償却年数 72ヶ月)+月額利用料26万1440円(内訳:家賃8万円、管理費12万9600円、食費5万1840円)
(2)月払い方式(入居一時金なし)
1人部屋・Aタイプ(18.12~19.96平方メートル)の場合
月額合計50万6440円(内訳:家賃32万5000円、管理費12万9600円、食費5万1840円)
※別途、家賃6ヶ月分の敷金がかかります。
※居室タイプは全4タイプ。料金プランは4タイプから選べるようになっており、年齢別に設定されている。

※施設のご選択の際には、できるだけ事前に施設を見学し、担当者から直接お話を聞くなどなさったうえ、あくまでご自身の判断でお選びください。

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