人気料理家が母の愛情弁当を再現「健康志向だった母の豆腐ハンバーグ」上島亜紀さん
ヘルシーなのに美味しいを叶えるお弁当を、料理家の上島亜紀さんが教えてくれました。今回紹介してくれるのは、母親から受け継いだものが詰まった「健康弁当」。「健康志向だった母のお弁当にはヘルシーでおいしい工夫が満載!」と、上島さん。体も心もほっとするお弁当を味わってみて。
ヘルシーでおいしい工夫が満載!「健康弁当」
上島亜紀さんの母親はとにかく“健康オタク”で、家族の食べ物にはすごく気をつかっていたという。添加物はもちろん、油分や塩分の量にはとても慎重だった。また、使う油はオリーブオイルと菜種油、ごま油のみ。砂糖も一切使わず、甘みはみりんかはちみつでつけていた。
「そんな食生活だったので、友達の家で食べるお菓子や、たまの外食で口にするものがすごくおいしく感じて(笑い)。とはいえ、家族の健康を思ってくれていたことには、本当に感謝しています。それは現在の食生活にも生かされていて、体の調子を整えたいときは野菜をたくさん摂る、油は控えめにする、甘いものを食べる前に野菜を食べるといった母のモットーは、変わらず実践しています」(上島さん・以下同)
豆腐ハンバーグ
豆腐に麩や野菜も加えたヘルシーバーグ。甘辛ソースを絡めるので満足感たっぷり!
<作り方>(6個分)
【1】ボウルに豚ひき肉(赤身)150g、小松菜の茎のみじん切り60g、水切りした木綿豆腐100g、細かく崩した麩10g、塩小さじ1/3、こしょう少量を入れてよくこねる。6等分にし、1cm厚さの丸形に成形する。
【2】フライパンに菜種油大さじ1/2を中火で熱し、【1】を焼き色がつくまで3分焼く。裏返して蓋をし、弱めの中火で3分焼く。
【3】ケチャップ大さじ2、中濃ソース大さじ1を加え、絡めながら煮詰める。
<ポイント>
「パン粉の代わりにお麩を使うのが母流。青菜はあるものを入れるので、今回はおひたしで使った小松菜の茎を活用」
卵焼き
牛乳でふんわりとした仕上がりに。はちみつでやさしい甘みをプラス。
作り方(作りやすい分量)
【1】溶き卵2個分、牛乳大さじ1、はちみつ大さじ1/2、しょうゆ小さじ1/2、塩少量を混ぜる。
【2】フライパンに菜種油小さじ1を中火で熱し、【1】を流し入れて卵焼きを作る。
チーズフライ
チーズの塩気&コクを生かすので、調味料はケチャップだけでOK。冷めてもおいしい。
<作り方>(6本分)
【1】プロセスチーズ(7mm厚さ)2枚を3等分に切る。餃子の皮6枚の片面にケチャップを塗り、皮1枚にチーズ1切れをのせ、皮のふちに水をつけながらスティック状に包む。残りも同様に作る。
【2】小さめのフライパンに菜種油大さじ2を中火で熱し、【1】を巻き終わりから入れて揚げ焼きする。裏返してさらに揚げ焼きし、油を切る。
ひじきのごま和え
海藻、野菜、豆が入った栄養満点おかず。ごまのコクも加わって滋味深い味わいに。
<作り方>(作りやすい分量)
【1】乾燥芽ひじき10gはぬるま湯で戻し、洗って水気を切る。にんじん1本(120g)、こんにゃく1枚(100g)は拍子木切り、油揚げ1枚は熱湯にくぐらせて油抜きし、横半分に切ってから7mm幅に切る。干ししいたけ4個はぬるま湯で戻して薄切りにし、いんげん8本は斜め薄切りにする。
【2】鍋にだし汁1カップ、いんげん以外の【1】、蒸し大豆100gを入れて加熱し、煮立ったらしょうゆ大さじ2 1/2、みりん1/4カップを加え、落とし蓋をして中火で10分煮る。いんげんを加えてひと混ぜし、粗熱を取る。
【3】汁気を切った【2】と白すりごま(煮物100gあたり大さじ1が目安)を和える。
<ポイント>
「お弁当箱に入れる直前にすりごまと和えることで、煮物から水分が出にくくなり、傷み防止になります」
小松菜のおかか和え
<ポイント>
青菜などの彩り野菜も欠かさなかった。今回はゆでた小松菜をだし汁、みりん、しょうゆ、塩の浸し汁に浸けたおひたしを再現。「最後にかつおぶしと和えると水分を吸ってくれるので、水気が出にくくなります」。
玄米ご飯
<ポイント>
ご飯には梅干しやごまを添えて。「家でもお弁当でも、ご飯は主に玄米。当時はお弁当の時間に、友達に驚かれました(笑い)」
教えてくれた人
料理家 上島亜紀さん
人に料理をふるまうことが好きで、知人のために開いた料理教室が評判となり、主婦から料理家の道へ。息子のお弁当作りは15年続いた。
撮影/澤木央子
※女性セブン2023年6月1日号
https://josei7.com/
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