西川ヘレン・かの子さん、これさえあればどんな料理も味が決まる「ヘレンだし」の秘伝レシピ
同じ料理でも、家庭ごとに少しずつ違いが出るのが「わが家の味」。食材や作り方を工夫したり、隠し味を加えたりと、試行錯誤しながらたどり着いた料理を囲むときは、家族の楽しいエピソードも欠かせません。そんな家族をつなぐレシピを、西川ヘレンさん(76)、西川かの子さん(48)親子が大公開。健康への配慮やおいしくなるコツも満載なので、GWに家族と作ってみるのもおすすめです!
コクのある秘伝のだしが西川家の味のベースです
「いい香りでしょう。これが“幸せの香り”です」と、だしをとりながら話す西川ヘレンさん。西川家の料理に欠かせない味で、40年も作り続けているという。
「わが家の味は、このだしが基本。和、洋、中、どんな料理にも使え、これさえあれば料理の味が決まるので塩分も控えめになります。家族の健康はもちろんですが、何よりも『おいしい!』と、喜んで食べてくれることがうれしいんです」(ヘレンさん)
娘の西川かの子さんも「このだしで育ったので、高校時代、留学先のアメリカで料理を作ろうとしたときに顆粒だしの使い方がわからなかったんですよ(笑い)。それにこのだしじゃないと、うちの味にならないんです」。
ヘレンさんの料理上手はかの子さんにも受け継がれているが、「魚の炊きものや煮物は、まだまだ母の味にかないません。70才くらいまで繰り返し作り続けて、近づけるといいなと思っています」(かの子さん)。
◆夫・きよしさんの言葉で料理の腕が上達しました
「主人は本当に“食べ上手”。『ママの〇〇が食べたい』とうれしそうに言ってくれるから、笑顔が見たくてどんどん料理を作るようになったんです」(ヘレンさん)。きよしさんを囲み、長男・忠志さんの家族、かの子さんの娘と撮った家族写真。
西川家に欠かせない“ヘレンだし”
「うちでは大きな鍋で一度に10L分ほど作って、絶対に切らしません」(ヘレンさん)。冷蔵で5日程度もち、冷凍保存も可能。大家族の西川家では、麦茶用のボトルに入れて冷蔵庫で保存してもすぐ使い切ってしまうそう。「開閉の影響を受けやすいドアポケットを避けて冷蔵した方が、味も鮮度も長持ちしますよ」。
<材料>(5L分)
水…5L
干ししいたけ…5~6枚
昆布…15cm程度の長さのものを2枚
煮干し…ひとつかみ
かつおぶし…ふたつかみ強
<作り方>
鍋にかつおぶし以外の材料を入れて火にかけ、あくが出たら取る。煮立ったらかつおぶしを入れて再び煮立たせて火を止める。鍋が冷めたらざるで濾す。
<ポイント>
・「わが家ではかつおぶしとさばぶしを同量で混ぜたものを使っていますが、かつおぶしだけでも充分おいしくできますよ」(ヘレンさん)
・かつおぶしを加えたら、対流する程度の火加減で5分程加熱すると、独特のコク深い味に。
・黄金のだしが完成!にごりの原因になるので、濾す際に素材を箸などで押さないこと。