全国市場で見つけた最高の朝ごはん|北海道の海鮮丼、東京の絶品シチュー、金沢のどぐろ釜飯も
旅先での楽しみのひとつに、「市場」での食事がある。鮮度抜群なうえリーズナブルだからハマること間違いなし。有名市場から知る人ぞ知る市場まで、最高の朝ごはんを見つけに行こう! 市場に詳しいおさかなコーディネータながさき一生さんのナビゲートでお届けします。
※営業時間等は2022年8月19日現在のものです。
※料理の内容や営業時間は変更することがあります。
北海道・釧路和商市場
釧路の歴史ある市場の名物は、いくら、うに、かにといった北海道感あふれる海の幸を自分で選んでご飯にのせていく「勝手丼」。かに汁や総菜、漬物など丼のお供も豊富にそろい、豪華な朝飯が食べられる。
勝手丼は市場内の総菜店でご飯(100円~)を購入後、海鮮・魚卵専門店をめぐって作る。
具材は切り身か量り売りで購入できる。好きなネタを好きなだけのせて、究極のオリジナル丼を楽しめる。
【DATA】
住所:北海道釧路市黒金町13-25
営業時間:8時~17時
北海道・中島廉売市場は地域密着型で穴場
「函館朝市も有名ですが、地域密着型なのは中島廉売です」(ながさきさん)。新鮮な北海道食材が安く手に入るので、足を延ばしてみては。
【DATA】
住所:北海道函館市中島町25-18
営業時間:10時~17時(店舗によって異なる)
宮城・仙台市中央卸売市場
とろけるような食感のみやぎサーモン、伝統野菜のせり、最高等級の仙台牛など宮城を代表する食材が集まる卸売市場。市場内を見学(要予約)した後、食堂街で宮城の旨いものを味わい、活力をチャージしよう。
●定番朝ごはんから鶏肉料理まで「Kijitora」
安くてボリューム満点の朝ごはんが食べられると場内でも評判。日替わりの「朝定食」(600円・写真)ほか、「朝ネギトロ丼」(550円)もおすすめ。
鶏料理専門店で修業した店主が腕を振るう、「チキン南蛮」(850円)も人気。
【DATA】
住所:宮城県仙台市若林区卸町4-3-1 仙台市中央卸売市場内中央棟2F
営業時間:5時~14時
東京・大田市場
青果物の取り扱い量日本一の大田市場は、神田市場など3つの青果市場と水産の大森市場、花きを取り扱う民営市場を統合して誕生。東京ドーム約8.2個分の広大な場内を見学した後は、関連棟で朝ごはんを。
●トンテキやパスタもおすすめ!「海鮮丼屋 基集」
元フレンチのシェフが作る海鮮丼は、りんご酢を加えた酢飯で、洋風の魚介だし・フュメドポワソンを使ったみそ汁がつくなど、オリジナルな味わい。常連客が飽きないようメニューにない料理も多く、毎日通いたくなるのも納得!
旬の魚介類20種がのった「基集丼」(2000円)には名店「田庄」ののりが欠かせない。
【DATA】
住所:東京都大田区東海3-2-7 大田市場内関連棟D-6
電話:03-5755-9990
営業時間:7時~15時 市場休み明けは7時30分~
●みそ汁のように毎日食べたい絶品シチュー「シチュー&珈琲 トップ」
「この店よりおいしいシチューは食べたことがない!」とながさきさんが絶賛するシチューは、肉を使わず温泉卵が入ったマイルドでやさしい味わい。「ホワイトシチュー&トーストセット」(1300円)。
【DATA】
住所:東京都大田区東海3-2-7 大田市場内関連棟B-1
電話:03-5492-2810
営業時間:4時30分~14時
石川・近江町市場
約300年、市民に親しまれてきた市場。地元では「おみちょ」と呼ばれ、観光地としてはもちろん地域のランドマークにもなっている。青果・水産以外にも、大正時代から営業を続ける精肉店や明治創業の和菓子屋など、立ち寄りたくなる店舗がいっぱい。
石川県産の食材はもちろん、近隣県から届く旬の食材も豊富。
●北陸に行ったら必食!のど黒を朝ごはんで「能加万菜と成屋」
朝食にはサラッと食べやすい「のど黒出汁茶漬け」(2200円)もおすすめ。
「のど黒釜飯」(3300円)。まず身をほぐしてご飯と一緒に味わい、次に薬味を加えて味の変化を楽しむ。締めにだしを注ぎ、お茶漬けに。
【DATA】
住所:石川県金沢市下堤町19-7
営業時間:7時~15時
高知・ひろめ市場
屋台風の店舗が集合している「ひろめ市場」は、場内で料理や飲み物を購入して楽しむ、フードコートスタイル。好みの料理を肴に朝からお酒を飲む人も多く、明るい雰囲気。知らない人同士も乾杯して、盛り上がることがしばしば。
●高知グルメの宝庫「ひろめ土佐大衆居酒屋 しもだ屋」
「生かつおタタキ」(1100円)や、高知では酒の肴として定番の「チャンバラ貝」(500円)などお酒に合うメニューも豊富。土佐の旨いものを堪能!
【DATA】
住所:高知県高知市帯屋町2-3-1 ひろめ市場内
営業時間:月火・木金14時~23時、土10時~・日9時~23時
福岡・福岡市中央卸売市場鮮魚市場
全国有数の水産卸売市場として知られ、魚介の鮮度のよさは、あじやいわしはもちろん、さばも生食できるといわれるほど。「市場会館」の1階では、市場の海産物をふんだんに使った和食中心の朝ごはんが食べられる。
●煮魚は丸ごと一匹を豪快に調理「福魚食堂」
刺身や煮つけ、塩焼き、フライなどさまざまな調理法で魚料理を提供する、地元の人たちにも人気の食堂。だしがたっぷり染み込んだ尾頭つきの煮魚はご飯が進む味つけ。ご飯はおかわり自由でお腹いっぱい食べられる。
「海鮮丼」(1200円)、「あら炊き定食」(900円・刺身つきは+200円)。日替わり定食の魚は3~4種類から選べる。
【DATA】
住所:福岡県福岡市中央区長浜3-11-3 市場会館1F
営業時間:7時~14時
撮影/玉井幹郎 取材・文/番匠郁
※女性セブン2022年9月8日号
https://josei7.com/
●佐賀「呼子朝市」で名物”いか”グルメを堪能 市場で働く人々の笑顔にも癒やされる