兄がボケました~若年性認知症の家族との暮らし【第159回 心情を吐露する」
若年性認知症の兄と暮らすライターのツガエマナミコさんが、2人の日常や兄の様子を綴る連載エッセイ。今回は、連載回数160回を目前に、読者のみなさんへの思いを明かします。

* * *
「読者のみなさまに感謝しております」
スウェットのズボンを後ろ前に穿いて過ごす兄と同居中のツガエでございます。
少し前までは、前と後ろを迷いながらも最終的には正解にたどり着くことが多かったのですが、最近は半々の確率で誤答のほうに落ち着くようになりました。
当然パンツも前と後ろは五分五分の勝負。ウエストゴムのズボンしか穿かなくなったので「社会の窓」を使用しないことが原因と思われます。
それでも普通なら「なんか違うな、穿き心地悪いな~」となると思うのですが、そうならないところが、さすがプロのボケ兄さまでございます。
わたくしもうっかりしていて、今日はそれに気づかずズボンが後ろ前のままの兄を連れてスーパーまで行ってしまいました。帰り道、兄の後ろを歩くと、黒いスウェットのウエスト部分に白い紐が蝶々結びになっているのが見えて、なんと