女性の足トラブル「1位は外反母趾」シニア世代の足の老化と靴選びを専門医が解説
気づかないうちに、足にトラブルの原因が潜んでいることもある。
「個人差はあるものの、年齢を重ねれば足の機能も低下します。以下の項目に1つでも当てはまったら、足の骨格構造が崩れ、“足トラブル予備軍”になっている可能性があります」。
□ 足のサイズが大きくなる
□ 足の幅が広くなる
□ 膝が内側に向く、もしくは足が外側に向く
□ 足指が曲がる
□ 夜中に足がつる
□ 異常な靴の減り方をする
■足裏でわかるエイジングサイン
【OK】正しい骨格構造だとかかとの外側に体重がかかり、靴底はやや外側から減っていく。
【NG 】骨格構造が歪みアーチが崩れると、体重のかかる位置が変化。靴底の減りが内側や土踏まず付近に出現したら要注意。
ぺたんこ靴が歩きやすいは大間違い
足は体重の7割をかかとに、3割を指側にかける骨格構造をしている。
「ビーチサンダルやスリッポンなどぺたんこ靴だとかかと部分に負担がかかりやすく、逆にヒールが4cmを超えるとつま先部分に負担がかかります。3cmほどの高さで安定感のある太めのものやウェッジソールを選んでください」。
足の構造はライフスタイルとともに変化
一般的に、アーチが崩れ足のトラブルが起きやすくなるのは40~50代から。
「10才前後の学童期にアーチが形成されると、足に合わない靴を履くことで学生や社会人になりたての20代でも足トラブルは発生します。女性の場合は、産後にホルモンの影響で全身の靱帯が緩むので、この時期に足のトラブルが急増します。40代以降は筋力が衰え骨密度が低下し始めるため、アーチの崩れが加速度的に悪化し足のトラブルを発症しやすくなります」。
教えてくれた人
足のクリニック表参道 院長 桑原靖さん
埼玉医科大学でフットケアの担当医師を務めた後、2013年に東京・表参道に足の変形や痛みに特化した日本初の足専門のクリニックを開設。形成外科、整形外科、皮膚科、血管外科、リウマチ科など、足に関するさまざまな分野で専門医や専門メディカルスタッフによるチーム医療を行う。
イラスト/森サマコ 取材・文/戸田梨恵
※女性セブン2022年7月21日号
https://josei7.com/
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