正しい靴選びはつま先の形を知ることが先決　足と靴の専門家に学ぶ最高の靴3つの条件

　靴を選ぶ時、試し履きをしていますか？デザイン重視で選んでいませんか？足と靴の健康協会・事務局長の木村克敏さんによると、足に合わない靴を履き続けると、足の変形や腰のトラブル、頭痛などの原因にもなるという。まずは、自分のつま先の形を知ることからはじめ、正しい靴の選び方を学ぼう。編集部厳選の高機能スニーカーも合わせてご紹介する。

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靴選びは眼鏡選びと一緒

「靴選びは、メガネ選びと一緒と考えてください」

　こう断言するのは、足と靴と健康協議会・事務局長の木村克敏さん。左右の足のサイズが全く一緒の人はいないうえ、年齢や体調、生活習慣等でも足のサイズは変わってくるので、履く度の微細な調整が必要だという。

「ドイツでは靴選びの大切さを学校で学ぶそうですが、日本ではその重要性があまり知られていません。そのため、少々無理があっても『まあこんなものか』と履き続け、外反母趾などの足の変形につながります。さらに、骨格が歪み、ひざ、腰のトラブル、頭痛、肩こりなどを引き起こしかねません」（木村さん）

　スニーカーは靴紐である程度の調整ができるが、やはり試し履きするのが基本。

「大事なのは、足の長さ。前後のサイズを試し履きをして、つま先が当たらないかをみます。その後で、幅がきつくないか、くるぶしに当たらないかなどをみてください。左右の足の長さが違う場合は、長い方に合わせ、短い方に中敷きやアーチクッション等で調節を。いい歩き方を学んでも靴を間違えていたら、正しくできません。最良の靴を選んで健康になってほしいと思います」（木村さん）

1.自分のつま先の形を見てみよう

正しい靴選びはつま先の形を知るところから

「デザイン重視で靴を選んだ結果、自分の足の形に合わず、指が曲がったり、指が浮いたり、足裏にタコができたり…と、足のトラブルを生むことも少なくありません。正しい靴選びの前に、まずは自分の足の形を知るところから始めてください」（木村さん）

●スクエア型

　指の長さがほぼ同じタイプは、日本人の約10％。親指や小指を圧迫しない、余裕のあるデザインを選びたい。

●ギリシャ型

　人差し指が最も長いタイプは、日本人の約25％が該当。比較的どんなつま先のデザインの靴も合う。

●エジプト型

　親指が最も長いタイプは、日本人の約65％が該当。親指を圧迫しにくいオブリーク型の靴を選びたい。

2.測定＆試し履きは必須！自称サイズは当てにならない

「10人中8、9人のかたが、足より大きな靴を履いています。“自称サイズ”は一旦忘れて、その都度、測りましょう。また靴の構造上、パンプスとスニーカーではつま先より先の“捨て寸”の大きさが異なり、同じサイズでもスニーカーの方がキツく感じるはず。必ず試し履きを」（木村さん）

3.Ｏ脚になりやすい脚をサポートすべし

「加齢とともに大腿骨の“頚体角”の角度が90度程度へと狭まり、ひざがつかなくなる傾向にあります。それに伴って変形性ひざ関節症になりやすく、小指が内側へ曲がる内反小趾（ないはんしょうし）を引き起こす可能性も。レントゲン診断は大前提ですが、そうした骨格の歪みを軽減＆サポートする靴選びも大切」（木村さん）