登録者数98.5万人の人気YouTuber理学療法士が伝授!美姿勢を定着させる「背中全体をほぐす30秒ストレッチ&20秒筋トレ」
いつも猫背になりがちで、背中がカチカチになっていませんか。硬くなった背中をほぐす方法を、チャンネル登録者数98.5万人の人気YouTuber理学療法士のオガトレさんが教えてくれました。つらい背中の痛みを和らげることで、美姿勢をキープできて、代謝アップも目指せますよ!
まずは背中の硬さを前からチェック!
背中の筋肉の硬さは、肩甲骨や腕の動きを見る方法で推し量ることができる。動きそのものがストレッチにもなるので、毎日チェックし、背中の状態の変化を確認しよう!
■ひじを合わせて肩甲骨まわりの硬さを確認する
[1] 椅子に座り、背筋をまっすぐ伸ばして正面を向く。顔の前で、ひじから先の前腕をくっつける。
[2] ひじが離れないようにそのまま上に上げる。このとき、顔が下を向いたり、腰が反らないように注意すること。
背中が硬いと肩甲骨まわりの動きが悪く、姿勢も悪くなりがち。肩こりや猫背に悩む人の中にはひじをつけることができない人も多いという。
「理想は、ひじが鼻より上に上がることですが、あごまで上がればひとまずOK。このチェック自体が背中のストレッチにもなるので、毎日行うといいですよ」(オガトレさん・以下同)。
背中全体をほぐす30秒ストレッチ
背中を効率よく鍛えるには、筋肉を伸ばしてほぐすストレッチからのスタートが基本。こり固まった筋肉をいくらハードに動かしても充分な筋トレ効果は得られないからだ。まずはやわらか背中を目指そう。
【1】背中~わきを伸ばして、広背筋をほぐす
<ココに効く!>広背筋(こうはいきん)
背中がとてつもなく硬い人は、その名の通り、背中で最大の筋肉「広背筋」をほぐすことから始めよう。広背筋はお尻から肩甲骨を通って腕までつながる筋肉なので、腕を動かすことでストレッチすることができる。
「うまく曲げられない場合は、反対側の手でひじをつかみ、横に倒してもOK。腕も軽くなりますよ」(オガトレさん・以下同)。
[1] 右手を頭上に伸ばしてひじを曲げ、手を首の後ろあたりに置き、体を左に倒していく。
●POINT1:「手はこのあたりに。ひじが上がらない人は頭の上でもOK」
[2] 体側を伸ばして気持ちのいいところでストップし、30秒キープする。これを3回繰り返し、反対も同様に。
●POINT2:「わき腹~わきの下~二の腕~ひじが伸びているのを意識して」
◆肩が痛い人は
五十肩などで肩が痛くて腕が上がらない人は、手を反対側の肩に置いてもOK!ひじを上げる角度を調整すれば、負荷を高められる。
【2】肩甲骨の内側にある、菱形筋を伸ばす
首から肩にかけての表層にある僧帽筋の下、肩甲骨の内側にある菱形筋は、左右の肩甲骨を寄せるときに働く筋肉。デスクワークが続くとすぐに張ってきて、背中が硬くこり固まりやすくなる。
「胸の前に作った楕円形を卵と考え、割らないようにして手を突き出すと、僧帽筋中部&菱形筋がよく伸びます」。
<ココに効く!>菱形筋(りょうけいきん)
[1] 椅子に浅く座って手を組み、肩の高さで前方に伸ばす。
[2] 胸の前で楕円形の輪を作り、そのまま手を突き出す。同時に胸を後ろに引いて背中を丸め、“痛気持ちいい”ところでストップし、30秒キープする。3セット行う。
【3】肩~首を伸ばして、僧帽筋上部をほぐす
背中が硬いと猫背になり、頭が体より前に出た悪姿勢になってしまう。僧帽筋の上部は肩甲骨から首につながっており、重い頭を支えるためにも働くため、悪姿勢が続けばすぐに硬くなる。
「腰に当てた腕は、肩の力を抜いてリラックスすると、僧帽筋の伸び感が強くなります」。
<ココに効く!>僧帽筋(そうぼうきん)上部
[1] 右手の甲を腰に当てて座り、左手は頭の上から右耳の上に置く。
[2] 左手で頭を引っ張り、右首から肩甲骨にかけて伸ばす。痛気持ちいいところでストップし、30秒キープする。3セット行い、反対側も同様に。
20秒筋トレで美姿勢を定着させる
ストレッチで筋肉をほぐしても、筋肉が衰えたままだと姿勢がキープできず、すぐに硬くなってしまう。ストレッチの後に、鍛える筋肉を意識したトレーニングをセットで行えば、背中美人への道は近い!
【1】広背筋を鍛える、ゴールイン運動
<ココに効く!>広背筋
広背筋は、腕を後ろに上げるときに引っ張る動作で使われる筋肉。ここを鍛えるには、腕を後ろに振り上げる筋トレが重要。二の腕の裏側にある上腕三頭筋も鍛えられるので、わきのハミ肉、二の腕もすっきりしてくる。「体を前傾させたまま、二の腕から肩甲骨のあたりに力が入るのを感じながら、ゴールテープを気持ちよく切るイメージで伸ばすといいですよ」。
[1] 椅子に浅く腰かけ、体を30度ほど前傾させ、ひじを曲げて肩甲骨を寄せる。
[2] ひじの位置を動かさないように注意しながら、ひじを伸ばして、斜め後ろの方向に振り上げる。1秒ごとに曲げ伸ばし、20秒で10回を、1日に3セット行う。
【2】僧帽筋中部を鍛える、左右前ならえ
<ココに効く!>僧帽筋中部
僧帽筋は上部・中部・下部の3つの部位に分かれており、中部は肩甲骨の羽のあたりで、姿勢をキープするのに大切な筋肉。
「ひじを起点に腕を左右に開くトレーニングですが、ポイントは手のひらを上に向けて軽く握ること。こうすることで僧帽筋を的確に刺激でき、猫背矯正にもつながります。手の向きで力の入る箇所の違いを確認し、水平に動かすこと」。
[1] 背筋を伸ばして椅子に座り、体側に沿ってひじを曲げて、小さい前ならえの形になったら、手のひらを上に向けて軽く握る。
[2]ひじから先を左右に広げ、元に戻す。1秒ごとに広げて戻すのを10回繰り返す。このとき、ひじから先が水平に動くように注意する。
・手のひらは上のまま
【3】腹斜筋を鍛える、わき腹曲げ運動
<ココに効く!>腹斜筋(ふくしゃきん)
腹斜筋は体をねじったり、前後左右に動かすのに使われる筋肉。
「広背筋は肩甲骨から腰までを覆う大きな筋肉で、わき腹の部分で腹斜筋とつながっています。ですから、体側を意識して曲げ伸ばしすると、腹斜筋を通じて広背筋を鍛えることにもなるのです。STEP2の1では伸ばす方を意識しましたが、ここでは縮める方を意識して鍛えましょう」。
[1] 椅子に背筋をまっすぐ伸ばして座り、頭の後ろに手のひらを置いて胸を張り、肩甲骨を寄せる。このとき、腰が反らないように注意する。
[2] 体を右に倒してわき腹を曲げ、次に左に倒す。1秒ごとに左右に体を倒すくらいのスピードで、20回を目安にして、1日に3セット行う。
●POINT:「伸ばす」のではなく、「曲げる」を意識し、1秒ごとにリズミカルに上半身を動かすこと。
食事の前&風呂上がりに行えば体が整う
オガトレさん提案の背中ストレッチ&筋トレは、体が超硬くても行える簡単なものだ。
「背中には、首から肩の部分をマントのように覆う僧帽筋(そうぼうきん)と、背中~わき~腰にかけて背中の下部を覆う広背筋(こうはいきん)があります。どちらも大きな筋肉なので、ストレッチしやすく、その場でほぐれていくのが実感できます。筋トレも、筋肉をがっちり鍛えるというより、猫背を直してコンディションを整える意味合いのものです。一日のうちでおすすめの時間帯は血行がよくなっている風呂上がりですが、1日1回だけでなく、食事の前なども加えて3回くらい行えば、さらに効果が上がります。筋トレを食前に行うと、食欲を抑制できますので、運動不足や代謝の衰えを感じている人は、このタイミングで行って」(オガトレさん)
時間がない人は、『背中全体をほぐす30秒ストレッチ』にある菱形筋(りょうけいきん)を伸ばす動きを行うだけでもOKだが、すべての動きを続けていれば、背中の軽さと姿勢の変化が感じられ、見た目のシルエットも変化し、後ろ姿が5~10才若返って見えるようになるという。まずは、効果が表れる2週間を目安に続けてみよう。
教えてくれた人
理学療法士 オガトレさん
公立の急性期病院でリハビリ業務に従事した後、訪問リハビリ、フィットネスジムの責任者を経て、チャンネル登録者数98.5万人のストレッチ系YouTuberに。「体が硬くて困っている人をゼロにしたい」を信念に動画を配信中。
取材・文/山下和恵 イラスト/藤井昌子
※女性セブン2022年3月10日号
https://josei7.com/
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