「こんなケアマネはチェンジを!」6つのNGポイント 本音座談会に学ぶ介護成功の秘訣
ある日いきなり当事者となるかもしれない介護。自分が介護される側に限らず、親や夫を介護することになる可能性もある。右も左もわからないとき、支えとなるのがケアマネジャー(介護支援専門員 以下、ケアマネ)だ。お互いに歩み寄らなければわからないケアマネの本音には、介護のヒントが隠されていた。ベテランケアマネ4人による本音座談会から学ぶ、ケアマネ選びのヒントを紹介する。
いい介護生活はケアマネの腕しだい
関西地方で老親を介護する40代女性が不安そうに語る。
「母の介護が始まってからケアマネさんのお世話になっていますが、正直、介護にまつわる相談をどこまで聞いてもらえるのか、よくわからなくて…。
相性がよくなければ変えていいとも聞きますが、本当にすんなり変えられるのでしょうか。介護を初めて経験する私たち家族にとって、専門的な知識を持つケアマネさんは頼みの綱なので、どう接していくのが正しいのか気になるところです」
高齢化の進行とともに介護を担う家庭が増えるなか、ますます重要な存在になっているのがケアマネの存在だ。
介護評論家でケアタウン総合研究所代表の高室成幸さんはこう話す。
「ケアプランの作成や事業所との調整を担当するケアマネは、利用者とサービスの“つなぎ役” “調整役”であり、利用者と家族の相談相手です。利用者や家族の悩みや要望に耳を傾け、介護の希望を引き出せるかどうかはケアマネの腕しだい。どんなケアマネと出会うかによって、いい介護生活を送れるかどうかの大きな分かれ道となり得ます」
→ケアマネジャー(介護支援専門員)の役割と選び方|ケアマネをどう選ぶかで介護は変わる
介護の成功や失敗の分かれ道は一体どこにあるのか。4人の現役ケアマネたちに本音を聞いた。
■座談会に参加してくれたベテランケアマネ4人
●A子さん:45才。ケアマネ歴12年。無理解な市役所の福祉課担当者と、利用者との板挟み状態が現在のいちばんの悩み。
●B男さん:53才。20年以上のケアマネ歴のある大ベテラン。高齢者施設の職員だった経験を持つ業界のエキスパート。
●C郎さん:59才。ケアマネ歴18年。事業所の代表を務めており、日々、多くの利用者や家族からの相談に向き合っている。
●D恵さん:62才。ケアマネ歴20年。以前は医療関係の仕事に就いていた。介護支援専門員連絡会の会長を務めた経験も。