ダイソーの100円介護グッズ5選|記者が在宅介護で買ってよかったもの・不要だったもの
93才になる義母の在宅介護を経験した50代記者が、介護士さんのすすめで利用したのが100円ショップだ。介護がはじまって慌てて買ってしまった介護グッズが実は100均で買えるものばかりだった!そんなうっかり記者が、使ってみて本当に役に立ったダイソーの介護グッズ5選を紹介する。
「100均でほとんど揃う」と介護のプロが教えくれた
93才になる記者の義母は特養に入居していたのだが、コロナ禍で基本的に面会禁止。久々に会ってみると随分元気がなくなっていた。夫と相談し、「自宅で介護しよう」という話になり、在宅介護が突然はじまったのだった。
心臓に持病がある義母は、ほぼ寝たきりで要介護4。訪問介護など公的サービスを活用したが、在宅介護をはじめるにあたり、必要な介護グッズを揃えるのに右往左往した。
ドラッグストアやスーパーの介護用品売り場などを歩き、慌てて買ってしまったものも…。しかし、あるとき訪問介護に来てくれた介護士さんいわく、
「介護用品売り場で買うと高いわよね? 100均でほとんど揃うわよ」
――目からウロコだった。
在宅介護で必要になる介護グッズはこちら
在宅介護で訪問してくれたケアマネや介護士さんから、用意すべきものを聞いたときのメモがこちら。
・紙おむつ(ほぼ寝たきりなのでテープタイプ)
・尿とりパッド(昼用と夜用)
・お尻や体をふく使い捨てシート
・歯磨き用のティッシュやスポンジ
・泡で出るボディソープ
・うがい受け(なければ洗面器でも可)
・お尻洗浄用のビデとして使えるもの
・ストロー付のコップ
これらのグッズを最初はほとんどドラッグストアやネットで買っていたのだが、「100均で揃う」と聞いてから、早速、最寄りのダイソーに行ってみた。
すると、今まで目に入らなかった「介護用品」のコーナーがあり、商品の充実ぶりに驚いた。
おむつや入れ歯洗浄剤など衛生用品から食事グッズ、杖などもたくさん売っている。
はじめのうちは介護グッズコーナーばかり見ていたが、ベビー用品やキッチン用品の売り場にも介護に使える便利グッズがたくさんあるのだ。
そこで記者が実際に在宅介護で使っていた100円の介護グッズをご紹介する。
在宅介護で重宝したダイソーの介護グッズ5選
在宅介護で役立ったダイソーの介護グッズはこちら。
1.ストローコップ
寝たきりの義母はベッドにいる時間が多いのでコップでは上手に飲めずにこぼしてしまいがちだった。そこで便利だったのがストローコップ。これは、ハンドル付きで、安定感もある。
最初はドラッグストアで800円くらいしたベビー用のストロー付きマグを購入して使っていた。しかし、ストローを取り外すのが面倒だし洗いにくいのだ。
それがダイソーの『ストローコップ』なら、使い捨てのストローが使えるので、まめに交換できる。お手入れしやすく衛生的というのもメリットだ。
2.泡ボトル
液状のボディーソープを入れると泡で出てくるボトル。
「ボディーソープは、泡で出るタイプを用意してください」
と、介護士さんからリクエストされた。体を洗うときに泡で出るタイプのほうが泡立てずにすむのでラクなんだそう。
泡で出るタイプのボディーソープもあるが、それなりに割高だし…。『泡ボトル』を用意しておけば、いつもの液状のボディーソープが、プッシュすれば泡になって出るのでとても便利。最近は、キッチン用の洗剤にも利用している。
3.大人用しっかり厚手のからだ・おしりふき
お尻ふきや体ふきはなど消耗品こそ100均で買うべきだ。売り場にはたくさんの商品が並んでいる。
『大人用しっかり厚手のからだ・おしりふき』は、180×180㎜で大判だし50枚入りとたっぷり。「ペラペラなんじゃない?」と思いきや、
意外と厚手でしっかりしている。それまではドラッグストアで買っていたので「なんだ、これで充分じゃないか」と。
ただし、ドラッグストアで買ったシートは、300×295㎜とかなりビッグサイズだったが、ダイソーでいちばん大きいものが220×180㎝。その分、枚数を消費するかもしれないが、それでも100円なんだからコスパがいい。
4.おむつ用消臭ポリ袋
使用ずみの紙おむつを入れて捨てる消臭機能付きのポリ袋。こちらは、介護用品売り場ではなく、ベビー用品売り場で発見!
紙おむつは専用のゴミ箱を用意したのだが、「部屋がニオってないか」と気になった。通販で消臭ポリ袋が売っていることは知っていたが、ダイソーのベビーグッズ売り場に置いてあった。
『おむつ用消臭ポリ袋』は、おむつ(または尿とりパッド)を1つずつ入れて捨てるものだが、45Lの大きめの袋も売っているのでゴミ箱にも使える。ダブルで消臭すれば安心だ。
5.調味料用のボトル
ドレッシングやマヨネーズ、ケチャップなどの調味料を入れるためのボトル。訪問介護に来てくださった複数の介護士さんからすすめられた。
このボトルを何に使うのかというと…。
在宅介護でおむつを交換するとき、このボトルに水を入れておしりの洗浄に使うのだ。先が細くなっているので水の勢いで汚れをさっと洗い流せる。
おしり洗浄のためのボトルは、キャップに穴を開けけたペットボトルでも代用可能だが、介護士さんいわく、
「ペットボトルだと材質によって指で押しづらく、水量が調節しにくい」とのこと。100円なら買っておいてもいいだろう。
訪問介護スタッフ用の消毒グッズは必要?
在宅介護は、介護のプロがチームになって行う。医師や看護師、薬剤師、そして何名かの介護士さんが次々と自宅を訪れる。こんなご時世なので、きっと必要と思い100均で消毒グッズを大量購入したのだが…。
介護のプロの方たちは、みなさん“マイ消毒液”を持ち歩いていらっしゃった。玄関に入るとササッとご自身で消毒をする。だから、訪問介護スタッフ用の消毒液は必要なかったのだった。
100均に「あったらよかった」在宅介護アイテム
100均にあったらいいなと感じたのが「歯磨きティッシュ」。写真はドラッグストアで購入したもので500円近くした。
訪問介護では、どのヘルパーさんも口腔ケアにはとても気遣ってくださった。そこでよく使ったのが、歯磨き用のティッシュ。これを使って、口の中を丁寧にふいてもらうのだ。
しかし最寄りのダイソーには扱いがなかった。1日に何枚も使うものなので「100均にあったらよかったな」という一品だ。
在宅介護で頼れる100円グッズ【まとめ】
在宅介護を経験した記者が、最初に戸惑ったのが「何が必要なのか」「どこで売っているのか」わからないということ。しかし、たいていのものはダイソーで揃うことが驚きだった。
在宅介護をサポートしてくださったケアマネをはじめ、複数の介護士さんが自宅に出入りすることになって、介護のプロのみなさんが言っていたのが、
「何が必要かは、人によって違うもの。買ったものの意外と使わなかったり、サイズが違ったりすることも多い」ということ。
せっかく買っても、使わなければもったいないので、まずは100円ショップに足を運ぶといい。
ある日突然はじまる「在宅介護」に備え、ときどき100円ショップを「介護」という視点でチェックしておくのがおすすめだ。
撮影・文/記者・白玉きな子
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