兄がボケました~若年性認知症の家族との暮らし「第73回 62歳で運転免許返納しました」
62歳の兄は若年性認知症。長く勤めた会社も病気のため退職し、1日のほとんどを家で過ごしている。妹のツガエマナミコさんの仕事はライター。仕事は家ですることが多く、自ずと2人は一つ屋根の下、長時間共に過ごす日々を送ることになる。兄はこのところ症状が進んできている様子で、予期せぬ行動に困惑するツガエさんなのだが…
「明るく、時にシュールに」、でも前向きに認知症を考えます。

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「兄は確かに運転できていました」という証
毎日キッチンからテレビを観る兄の背中を見ておりますと、常にCMの音楽に身をゆだねているのがわかります。早いビートには縦ノリに、ゆったりしたメロディにはゆらゆら横揺れ。めぼしい音がないと、わたくしのリズミカルな千切りの音や野菜を炒めるジャージャー音にも首を振ってリズムを取るので「嫌だわ」と思い、わざと不規則なリズムを刻もうと心掛けたりしてしまいます。そんな兄を見ながらふと、「これ何かに似てるな」と思って、記憶をたどてみましたところ「フラワーロック」が浮かびました。サングラスやギターを持ったカラフルなフラワーが音に反応して