女性ひとり暮らし、長生きしたくなる理想の住まいを公開!エッセイスト岸本葉子さん
元気なうちに、年齢を重ねるための支度をしておきたいもの。最も長く時間を過ごすだろう、家にはなおさらこだわりたい。そこで、実際に住宅を整えてひとり暮らしをしている、女性エッセイスト・岸本葉子さんのお宅におじゃました。父親の介護経験を生かし「来たる日」に備えた理想の家なのだそう。長生きしたくなるという住まいとは。
父の介護経験から長生きしたくなる家に
食や暮らし、旅に関するエッセイを多数手がける岸本葉子さん(59才)。36才で購入した2LDKマンションは、2016年にフルリフォームした。
「家での時間が楽しくなる住まいにしようと、憧れていた昭和のクラシカルな洋館をイメージして内装やインテリアを厳選。そして“機能的な老い支度”にこだわりました」(岸本さん・以下同)
長年の悩みだった室内の寒さを改善すべく、壁に断熱材を入れ、全室床暖房、二重サッシに。さらに、父親を介護した経験から、扉を引き戸に替えて、寝室の近くにトイレを設置した。理想の住まいが完成し、いまはきれいな状態を保つため、机の上にはものを置かず、使ったものは定位置に戻すよう心がけている。
「片付けが苦手だった私がこんなに変わるなんて驚きです。リフォームをきっかけに元気で長生きしたい意欲が強まり、ジム通いに精を出すようにもなりました。好きなものに囲まれながら、この家でできる限り長く暮らしたいです」
岸本葉子さん理想の住まいを公開!
●壁をなくてフルオープン!
父親の介護をしていて、トイレの横に介助者が立つスペースがないと不便だと気づき、リフォーム。「粗相をしても洗濯機や洗面台が近くにあるので、すぐに洗えます」
●フルフラットの引き戸に
玄関を開けるとパッと目に飛び込んでくる、華やかなウィリアム・モリスの壁紙は、「見るたびに気分があがる!」。部屋の扉は、父親が晩年車いすで生活していた際、開き戸では移動が大変だと痛感して、上吊り式引き戸にチェンジ。
片手でサッと開けられます
●地震に備え本棚のない生活に
ミントグリーンの壁紙がさわやかな仕事部屋。本はすべてクローゼットの中に。
「本棚を置くより部屋がすっきり見え、地震の際に転倒する危険も回避できます」。
●負担のかかる衣替えにさよなら
寝室のクローゼットにはハンガーパイプを前後に2本取りつけて、収納力をアップ。
「衣装ケースの衣服は夏物冬物に関係なく色ごとに揃えて収納し、衣替えの必要はありません」。
「衣装ケースの衣服は夏物冬物に関係なく色ごとに揃えて収納し、衣替えの必要はありません」。
撮影/北原千恵美
→おひとりさま女性の“終の住処”を公開!ワンルームですっきり豊かな暮らし
※女性セブン2020年10月22日号
https://josei7.com/