コロナ対策に免疫力高める7つの掟|ヨーグルトはいつ食べるのが正解?
1日の体温の変動が大きい人は「深部体温」が低い可能性も。「深部体温が1℃下がると、免疫力は30%低下する」と語る全国冷え症研究所所長・理学博士の山口勝利さんが、体温を上げて免疫力を高める対策を伝授。免疫力アップにいいとされるヨーグルトが実は…。
1:体温は高め安定で免疫力アップ
「年を取ったら代謝や体温が下がるのは仕方ない」と思うかもしれない。しかし、その認識は間違っている。
「体温と年齢に深い関係はありません。80代でも体温の高い人はいますし、20代でも冷えきっている人もいる。大切なのは、1日の体温の変動を少なくして、“高め安定”を目指すことです」(山口さん、以下同)
1日の体温の変動が大きい人は、内臓の温度を示す「深部体温」が低い可能性が高く、「深部体温が1℃下がると、免疫力は30%低下します」。
では、体温を上げるためには何をしたらいいのだろうか? 食事や生活習慣を見直していこう。
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2:みそ汁は毎日! 根菜や納豆入りを
まずは、食事で体の中から温めるのがいい。中でも毎日食べるべきなのがみそ汁だという。
「みそ汁は体を温める食べ物なので、毎日飲んでほしい。腸内環境と免疫力アップによい納豆や、体を温める作用があるといわれる根菜類を入れるのが理想的ですが、具なしでも充分効果は期待できます」
3:パンやパスタは温かいものの後に
「生野菜や果物、パン、パスタは体を冷やすので、できるだけ量を減らすか、温かいものの後に食べるとよいでしょう」
4:ヨーグルトは朝よりも昼~夕方
腸内環境を整えて免疫力を上げるといわれるヨーグルトも、“体温アップ”の観点から見ると、少しだけ注意が必要だという。
「ヨーグルトは優秀な健康食品ですが、体を冷やす作用があります。朝は1日のうちで最も体温が低いので、避けた方がいい。昼~夕方の時間帯か、しっかりと朝食を摂って胃腸を温めてからデザートとして食べ、その後に温かい飲み物を飲めば完璧です」
5:湯舟に浸かってじわっと発汗を
入浴にも気を配ることで、さらに体温を上げられる。
「感染症が流行しているときほど、しっかり湯船で体を温めてください。気温が高くなって薄着になると、体の冷えに気づきにくくなる。じわっと汗をかくまでつかるようにしてください」
気象庁によると、今年の夏の気温は平年並みか、これまでより高いと予想されている。春から初夏は朝晩の寒暖差が激しく、服装にも悩まされるシーズンだ。この変動にはどう対応すればいいか。
6:ストールで首の太い血管を保温
「この時期は、朝から日中にかけては暑いくらいでも、帰宅時には肌寒くなっていることが多い。厚みのある上着は保温性は高いものの、汗をかいて、かえって体を冷やしかねない。体温を調整しやすいストールを携帯しておくのがベストです。首にある太い血管の冷えを防止できます。薄手のものでいいので、持ち歩くことを習慣にしてほしい」
7:免疫下げる腸冷えに階段1段飛ばし
特に女性は、へそ下3㎝のところに脂肪がつきやすく、この脂肪が体を冷やす原因になるという。
「へそ下3㎝の位置には腸があります。腸が冷えることも、免疫力を大きく低下させます」
つまり、へそ下3㎝の脂肪を落とす運動をすれば、対策は盤石。
山口さんは「腹筋運動をするのが最も理想的」と言うが、もともと運動習慣のある人でないと、なかなか難しいもの。
「腹筋運動の代わりになるのが、“階段の1段飛ばし”です。
家でも駅でも、気づいたときにやってみましょう。腸まわりにある、普段使わないインナーマッスルを鍛えられます。少しずつでも、毎日やると効果が出ます。腸まわりが温かくなって活性化され、体がポカポカするのを感じられますよ」
コロナ不安の今、腸にちょうどいい体温をキープして免疫力を高めておきたい。
教えてくれた人
山口勝利さん/理学博士・全国冷え症研究所所長
※女性セブン2020年4月16日号
https://josei7.com/