ドライマークのカシミヤ、アンゴラセーターやアウターの洗い方
そろそろ寒い季節に活躍したセーターやコートをしまう時期。カシミヤ、アンゴラなどの高価なものやアウターなどはクリーニング店に出す――これが洗濯の常識と思っていたら、「洗濯物の9割は自宅で洗えますから!」と、「洗濯ブラザーズ」の茂木貴史さん。
洗濯の達人「洗濯ブラザーズ(洗ブラ)」に、「誰でもできてきれいに仕上がる洗濯術」を教えてもらった。
→あなたの洗濯法は間違っているかも!?洗濯常識クイズでチェック!
■デリケート素材(カシミヤ、アンゴラ、シルクなど)
【1】ぬるま湯に中性洗剤を混ぜる
洗い桶に30℃以下のぬるま湯を入れ、中性洗剤を加えてよく混ぜる(湯5Lに洗剤5ml)。
【2】3分間押し洗いする
両手で衣類を沈めては上げて水気を落とす押し洗いを約3分続ける。徐々に汚れがしみ出てくる(同液剤で2~3着洗える)。左の写真は茂木さんがこの要領で洗った際に実際に出た汚水だ。
洗面台の底が見えないくらいににごった水が…!
【3】洗濯ネットに入れて1分ほど脱水する
タテ型、ドラム式ともに洗濯ネットに入れ、隙間のないよう縛り、1分ほど脱水する。
「水分だけでなく汚れも同時に落ちます」。
きれいな水ですすぎ…
【4】30秒脱水して干す
【3】と同様30秒~1分(水滴が落ちない程度)脱水。ハンガー2本または、平干し用ハンガーで干す。
■「ダウンジャケット」
家で洗濯は無理!と思われるダウンだが、水鳥の羽なので水には強く水洗いが最適だそう。さっそく試してみましょう。
※特殊加工、繊細な素材のものは専門家に任せること。
【1】プレウオッシュする
襟や袖口の汚れ部分に弱アルカリ性のプレウオッシュ液をかけ、汚れに応じて3~15分ブラシで叩く。
【2】ぬるま湯に中性洗剤を混ぜる
30~40℃の湯に中性洗剤(羽毛までしみ込ませるため)を入れて(水5Lに対し洗剤5ml)、混ぜる。
【3】ダウンの空気を抜く
ファスナーを閉め、沈みやすいようにダウンをぎゅっと丸めて空気を抜く。
【4】液に沈ませ、充分に水分を吸収させる
体重をかけてダウンを沈ませ、羽毛に洗剤液を吸い込ませる。ダウンがぺらぺらに薄くなるまで、思い切って押してOK。
【5】手で絞る
手でぎゅっと絞る。さらに【4】と【5】を2~3回繰り返す。
【6】洗濯ネットに入れ脱水→すすぎを
【5】を洗濯ネットに入れ、タテ型、ドラム式とも3分脱水→2回すすぎ→1分脱水。自然乾燥で6割乾かし、その後タンブラー乾燥(布団乾燥機でも可)で30分~1時間(コインランドリーなら約20分)羽毛までしっかりと乾かす。
教えてくれた人/洗濯ブラザーズ
神奈川県横浜市でクリーニング店『リブレ ヨコハマ』を経営する長男・茂木貴史さん、次男・茂木康之さん 、三男・今井良さんからなるユニット。一般の洗濯物から劇団四季などの舞台衣裳まで、幅広いクリーニングを手がけている。また、日々の洗濯をハッピーにすべく「家庭でできる洗濯術」を指導、オリジナル洗剤の開発も行う。『日本一の洗濯屋が教える 間違いだらけの洗濯術』(アスコム)の著書がある。ちなみに“三男”の今井さんは茂木兄弟の友人。
→きれいに仕上がる洗濯術|9割は自宅で洗える!タテ型、ドラム式、二層式別
イラスト/こさかいずみ
※女性セブン2020年2月27日号
https://josei7.com/
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