あなたの洗濯法は間違っているかも!?洗濯常識クイズでチェック!
「こまめに洗っているのに生乾きのにおいがする」「ふだん着以外、クリーニングにお任せ」など、何気なくしている洗濯方法には、意外な落とし穴が!? そこで、洗濯の達人「洗濯ブラザーズ(洗ブラ)」に、「誰でもできてきれいに仕上がる洗濯術」を教えてもらった。
全自動の洗濯機に山盛りの洗濯物と洗剤を入れ、ボタンを押すだけ。高価なものやアウターなどはクリーニング店に出す。これが洗濯の常識と思っていたら、「洗濯物の9割は自宅で洗えますから!」と、「洗濯ブラザーズ」の茂木貴史さん。
まず、洗濯ブラザースから2つの質問。
洗濯常識クイズ:カシミヤ・アンゴラは家で洗える?
【Q1】家で洗えるものと洗えないもの、正しく判断できていますか?
【〇洗えるもの】
〇ウール
〇カシミヤ
〇アンゴラ
〇シルク
〇綿・麻・合成繊維(ポリエステルなど)
→意外かもしれませんがカシミヤも洗えます!
【×洗えないもの】
×皮革・毛皮
×レーヨン
×キュプラ(裏地などの素材)
×半合成繊維(アセテートなど)
×光沢・しわ加工のもの
【Q2】下の8つの洗濯方法はすべて正しいと思いますか?
【1】洗剤は多めに入れた方がいい
【2】黄ばみ汚れは漂白剤で落とす
【3】まず洗濯物を入れて、その後で全自動コースのスイッチを押す
【4】洗剤は香りも重視して選ぶ
【5】風呂の残り湯を使う
【6】脱水はしっかりする
【7】外干しが基本でしょ
【8】部屋干しは通気のよい広い部屋に干す
→実は、上のすべてが間違い!
クイズ解説:洗濯物の9割は自宅で洗える
「何が家で洗えるのか知らない人や、家の洗濯ではきれいに洗えていない人が多いんです」(茂木さん・以下同)
たとえばドライマーク付きのダウンジャケットは、クリーニング店に出す人が多いが、襟に付いた汗や皮脂汚れは、ドライクリーニングでは落ちない。
「石油系洗剤とほんの少量の水で洗うドライクリーニングは、油じみには効果的ですが、汗や皮脂汚れまでは落としきれません。家で水洗いした方がよっぽどきれいに洗えます」
まさか!? 茂木さんによると、水に弱い繊維や皮革などの特殊な素材を除き、カシミヤやシルクも自宅できれいになるというから驚くばかり。ただし、家できれいに洗うためには、これまでの常識をきれいさっぱり取っ払うこと。
「たとえば【1】。全自動で洗った場合、洗剤の量が多すぎるとすすぎきれず、残った洗剤が衣類の黄ばみや部屋干し臭の原因になります。【4】も同様、すすぎ不足の可能性があり、香るどころかにおいのもとに。【2】の漂白剤は生地を傷めることに」
極めつきは【3】。日本の水は洗浄力が高く、衣類に負担がかかるため、あらかじめ洗剤と水を混ぜておいた方が、真水によるダメージは少ないというのだ。
「皮脂汚れが流出した風呂の残り湯(【5】)、しわのもととなる脱水のしすぎ(【6】)は言わずもがな。【7】の外干しもNGです。短時間なら日光消毒になるという考え方もありますが、花粉やPM2・5の付着や、紫外線が色褪せの原因になることも。ちなみに、洗濯物を干す場所は、狭めの室内で短時間に乾燥(【8】)させましょう」
教えてくれた人/洗濯ブラザーズ
神奈川県横浜市でクリーニング店『リブレ ヨコハマ』を経営する長男・茂木貴史さん、次男・茂木康之さん 、三男・今井良さんからなるユニット。一般の洗濯物から劇団四季などの舞台衣裳まで、幅広いクリーニングを手がけている。また、日々の洗濯をハッピーにすべく「家庭でできる洗濯術」を指導、オリジナル洗剤の開発も行う。『日本一の洗濯屋が教える 間違いだらけの洗濯術』(アスコム)の著書がある。ちなみに“三男”の今井さんは茂木兄弟の友人。
※女性セブン2020年2月27日号
https://josei7.com/
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