お盆に知っておきたいアチラの話|あなたの知らない死後の世界
“死後の世界”とは、一体どうなっているのか――。霊が視える占い師・流光七奈さんが、50才で亡くなり、霊になった夫との2年間の暮らしの中で知った意外な真実を教えてくれました。
今年のお盆は8月13~15日。霊の世界を知れば、亡くなった人が本当に喜ぶお盆の供養ができるかも!?
亡くなった直後はそばにいてくれる
「私の夫が8年にもおよぶがんの闘病生活の末、50才で亡くなったのは5年前のこと。当時私は44才でした。幼少の頃から霊が視え、占い師として困っている人の相談を受けてきた私にとっても、最愛の人との別れはつらいものでした」
こう語るのは、占い師の流光七奈(りゅうこうなな)さん(「」内以下同)だ。しかし、「これからひとり暮らしが始まるのか…」と思う間もなく、自宅に亡き夫が現れたという。そしてその後、幽霊となったダンナさまとの奇妙な生活が2年間続くことになる。
「私は幼い頃から霊が視える体質だったので、幽霊がいるということはわかっていました。夫も私の力について理解してくれていたので、生前から、“どちらかが先に死んだら、死後の世界の生活について教え合おう”とは約束していたんです。あくまで冗談として。まさか本当にその約束を守ってくれるとは…」
とはいえ、ダンナさまも最初は“死んだ”という事実を受け入れられず、パニックになっていたという。
「夫は死後数日間、自分が死んだという事実を受け止められない様子でした。“さっきまで病室で寝ていたのに”と、何度も肉体に戻ろうとしていました。しかし、お葬式で自分の遺影を見た時、ようやく死を受け止めたようでした。火葬場では、“ぼくの骨、白くてきれいだね”と感想を言えるほど落ち着いていました」
たいていの場合、死の直後は自分の遺体のそばに霊はおり、家族の様子などを見守っている。特に自分の葬儀に出席する霊は多いようだ。
本当のお別れは三回忌にやって来る
葬儀が終わると、ダンナさまも自宅に帰ってきた。霊も自分の家が落ち着くようで、納骨をした後も成仏しない場合、墓ではなく自宅にいる霊がほとんどだという。
「夫とは、生きている時と変わらない生活が続きました。食事をし、おしゃべりを楽しみ、旅行にも行きました。周りの人は私がひとりに見えたでしょうけど(笑い)」
霊になったからといって超能力を使えるわけではなく、会話は声に出さないと伝わらないし、空を飛んだりもできない。移動は基本的に徒歩で、遠方へ行く時は、流光さんと一緒に公共交通機関を使うなどして移動していたという。
しかしこうした生活にも“期限”があった。
「夫との生活は、死後丸2年たった三回忌で終わりを迎えました。“あの世”から迎えが来たのです。このタイミングで成仏しないと、あの世に行くのに徒歩で丸3日かかってしまうようでした。いずれ成仏するのであればお迎えが来るうちがいいだろうということで、この時が本当の“お別れ”になりました」
今度こそ二度と会えなくなると、死の直後より悲しかったという流光さん。ところがまだその後があったという。
「お盆と命日になると、霊は本当にこの世に戻って来てくれるんです。また、線香を焚いている間は、話したことが亡くなった人に伝わっていることもわかりました」
亡くなった人とは二度と接触できないわけではなく、たとえ視えなくても、食事を供えたり話しかければ、それは伝わっているようだ。
死は生の延長線上にある。今年のお盆はいつもと違う気持ちで迎えられるのではないだろうか。