猫が母になつきません 第472話「ぎりぎり」
子猫たちがくる前から寝室はさびの縄張りで、さびはいつも私とそこで過ごしたがりました。仕事をしなくてはいけないのに寝室に呼ばれ、少し一緒にいてやろうと思っただけなのに、いつの間にかぐっすりベッドで眠ってしまったこと幾たびか…。さびの罠にいつもハマってしまうのです。遠慮のない子猫たちから離れて静かに過ごせるようにと、寝室はさびだけの場所として立ち入り禁止にしていますが、かといってずっと閉め切っているわけにもいきません。2匹は寝室に入りたがって、ちょっと目を離すと隊長はベッドの真ん中に鎮座しているし、ぐれはベッドの下で隠れんぼ。最近はもう私が寝室に向かう足音を聞いただけでやつらは部屋から飛びだして来るので、入っちゃいけないんだということはちゃんとわかっているのです。でも怒られるとよけいに入りたい。ちなみに私が外出するときには完全にドアを閉めてしまってさびと2匹とを分離することにしています。
面白いのは、私がさびと寝室にいるとぐれがやって来て、私に見られているので部屋には入らずにぎりぎりのところでとどまってそこに居座る。「入ってないから大丈夫でしょ」と言わんばかりに、もう超ぎりぎりのところ(笑)。ぐれの小さな前脚が境界をちょっとでも超えると私が「あっ」って言って、ぐれはさっと引っ込める。最終的にはさびにふーーーって怒られて追い払われてしまうのですが。そんな様子を見るにつけ、まだ生まれて半年ばかりの子猫がいろんなことを考えるのだなぁと感心します。今は警戒心を解いて甘えることを覚え、撫でられるのが大好きになった2匹、ぐれも行き先が決まったので、抱っこまでできるようになったら本格的にお別れの準備です。
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作者プロフィール
nurarin(ぬらりん)/東京でデザイナーとして働いたのち、母と暮らすため地元に帰る。ゴミ屋敷を片付け、野良の母猫に託された猫二匹(わび♀、さび♀)も一緒に暮らしていたが、帰って12年目に母が亡くなる。猫も今はさびだけ。実家を売却後60年近く前に建てられた海が見える平屋に引越し、草ボーボーの庭を楽園に変えようと奮闘中(←賃貸なので制限あり)。
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