「痛みが出たら手術…モヤッと爆弾」NO老いるLIFE~母と娘のほんわか口福日誌~第45話
漫画家で栄養士の資格をもつうえだのぶさんの母は慢性膵炎。膵炎の再検査や歯茎の痛み、部分入れ歯が折れて…と、トラブル続きのうえだ家。母が抱えるもうひとつの問題「骨粗しょう症」の治療も迫ってきて――。
骨粗しょう症と歯の治療の相関関係
部分入れ歯が折れてしまった母と歯医者さんで修理を待っている間、「もうひとつの歯の問題」を思い出しました。
母は昔抜けた歯の根元が残っていて、それが入れ歯に当たって痛みが出た際、歯医者さんで言われた「骨粗しょう症の薬を使っているので抜歯ができない」という問題です。
→「母の歯にも膵臓にも優しいおでんシチュー」NO老いるLIFE~母と娘のほんわか口福日誌~第41話
膵臓の再検査のドタバタですっかり忘れていましたが、「もし抜歯が必要になったら手術になる」と言われた母の歯の根はまだ残ったまま。
しかも「骨粗しょう症の薬の中には、抜歯をすると抜いた部分が回復せず壊死してしまう」という怖い説明もあって…。
そろそろ半年に一度の骨粗しょう症治療(注射)の予定日が迫っていたのです。今痛みはないみたいけどあの「歯の根」ってそのままでいいの?
もし抜いておいた方がいいんなら骨粗しょう症の注射を受ける前の方がいいのかな。でもそうなると手術なんだよね? でも早い方がいいのだとしたら、また入院かあ。ふう~。
ちょうどそこへ女性スタッフさんがやってきて、「入れ歯の修理が終わりました~」と声をかけてくれました。
私「すみません、ちょっと先生に聞いていただきたいんですが」
女性「はい、何でしょう?」
私「残っている歯の根なんですが、もし早く抜いた方がいいのなら手術を・・・」
女性「あ!いいえー、痛みがないなら抜かなくていいですよ。むしろ、入れ歯の土台になるので残しておいた方がいいです」
私「え?そうなんですね!(ん?この人って…)」
女性「はい、もし炎症が起きて抜歯が必要になったらまた一緒に考えましょうね」
私「ありがとうございます!」
――スタッフさんじゃなくて「先生」でした。大変失礼しました(冷汗)!
本当は抜いた方がいいと言われたので「歯の根が残っていると炎症の原因になるのでは?」と思ったけど、そうじゃないんですね。とりあえず急いで抜歯しなくていいとわかって一安心。
骨粗しょう症予防の注射も予定通り受けました。歯の治療の妨げになるからってやめるわけにはいかないですもんねえ。
とはいえ「痛みが出たら手術」。ん?あれ?どこかで聞いたような話なんですけど…。
母の膵炎の原因となっている膵管に詰まった石は大きくなっているけれど「次に膵臓に炎症が起きたときは手術」となっているのです。
→「慢性膵炎の母、再検査の結果は?西を向いて願うこと」NO老いるLIFE~母と娘のほんわか口福日誌~第42話
膵管の石に続き、口の中にも「もやっと爆弾」を抱えてしまった母でした。トホホ。
絵と文
漫画家・うえだのぶ
イラストレーター・漫画家。58才。山口県で82才の母とふたり暮らし。40代で地元の短大に入学し、栄養士の資格を取得。地元山口県を拠点に、漫画を利用した食育や時短調理などの栄養講座の講師なども務めている。
アメブロ:https://ameblo.jp/abareinupoti/ インスタ: https://www.instagram.com/nobuueda/?hl=ja