薬に頼らず週3回の筋トレで血糖値を下げる! 太ももの筋肉を刺激する「7秒スクワット」をイラスト付きで解説【医師考案】
高血糖、そして糖尿病は改善が難しく、一度治療を始めれば生涯にわたって投薬が続くイメージが強い。しかし、「血糖値は自力で下げることができ、投薬をやめられたケースもある」と語る医師がいる。超短時間でできる筋トレで数値を下げる方法を紹介する。
教えてくれた人
宇佐見啓治さん/うさみ内科院長。著書に『血糖値がみるみる下がる! 7秒スクワット』(文響社)
25年間の知見が詰まった「7秒スクワット」の実力
日本の糖尿病患者数は約579万人(2020年厚労省調べ)。予備群を含めると2000万人にのぼると言われる国民病だ。
長年にわたり臨床の最前線で糖尿病治療に携わってきた、うさみ内科の宇佐見啓治院長が言う。
「糖尿病は自己免疫疾患などにより血糖値を下げる働きを持つインスリンの分泌細胞が破壊される『1型』と、肥満や運動不足など生活習慣による慢性的な高血糖を原因とする『2型』に分かれ、日本人の糖尿病患者の95%を占めるのが『2型』です。放置すると神経障害や腎臓障害などの合併症を発症するほか、動脈硬化の原因になり、最悪の場合は死に至ります」(以下、宇佐見さん)
2型糖尿病の診断基準は、空腹時血糖が126mg/dl以上、ヘモグロビンA1cが6.5%以上とされ、基準値を超えると要治療になる。
だが、宇佐見医師は、「日常生活の工夫で、薬に頼らず血糖値を下げることは十分に可能です。予備群の方はもちろん、治療中の人も血糖値を下げて投薬をやめられる可能性がある」と明言する。
その方法のひとつが、宇佐見医師が考案した「7秒スクワット」だ。25年間にわたり運動療法による高血糖改善に注力してきた宇佐見医師が辿り着いた極意ともいえるメソッドで、著書『血糖値がみるみる下がる! 7秒スクワット』(文響社)は18万部を突破するベストセラーになった。
「血糖値を下げるには、血中のブドウ糖の増加を抑える必要がある。そこで重要な役割を果たすのが筋肉です。筋肉は運動後はインスリンがなくてもブドウ糖を取り込んでくれるため、海外では糖尿病の治療で筋トレが行なわれてきました。しかし、運動習慣がない人や運動が苦手な人に筋トレを継続してもらうのは難しい。そこで高齢者でも安全で簡単に続けられ、より効果的に血糖値を下げる動作を試行錯誤し、『7秒スクワット』を完成させたのです」
下記では、イラストを参考に具体的なやり方を解説していく。