兄がボケました~若年性認知症の家族との暮らし【第268回 入所前、最後の日】
57才で若年性認知症を発症した兄を一緒に暮らしながらサポートし続けて早8年。妹でライターのツガエマナミコさんのその長く、つらい日々もいよいよ本日が最後となりました。明日、兄は特別養護老人ホームへ入所するのです。“つらい”と書きましたが、もちろんそれだけではなかった兄妹の生活、さまざまな思いが去来する胸中をマナミコさんが綴ります。

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滞りなく入所できることを願う
明日の今ごろは施設に到着している、という時間になりました。
兄とこの家で過ごせるのもあと24時間足らず。今朝は先行でタンスや衣類を送り出し、残るはこまごまとした生活道具をまとめておくだけ。明日の朝には介護タクシーが車いすとともに迎えにきてくださり、わたくしは手ぶらで帰ってくるという段取りでございます。
乱暴極まりなかった兄は、なぜかここのところ大人しく、オムツ交換の際のキックやパンチはほぼなくなりました。「なにすんだよ~」と大声は出しますが…。
推測するに、ショートステイで下剤を使ってくださったのが怒りの原因だったのではないかと思っております。お便さまが出ないので処方していただいた下剤ですが、はじめのうちは全く効かず、看護師さまに摘便をしていただいておりました。その頃は、抵抗はしても「コノヤローバカヤロー帰れ」といった