心電図の「所見あり」は気にしなくてよいって本当?ベストセラー医学博士と医師が教える「健康診断結果」の正しい読み方【完全図解】
定期的に受ける健康診断だが、受けとった健診表の「*(異常)」マークの数で一喜一憂するだけで終わっていないか──。注視すべき項目と読み飛ばしていい項目、数値に隠された本当の意味まで、医学博士と医師が健診結果の読み方を解説した。
教えてくれた人
永田宏さん/長浜バイオ大学教授、医学博士。『健診結果の読み方』(講談社+α新書)著者。
上昌広さん/医療ガバナンス研究所理事長、医学博士。
谷本哲也さん/ナビタスクリニック川崎院長、内科医。
重病を見逃さないために健診結果の読み方を学ぼう!
毎年受ける健康診断だが、そもそも私たちは健診結果を正しく読めているのか。
話題書『健診結果の読み方』(講談社+α新書)の著者で医学博士の永田宏さん(長浜バイオ大学教授)は、ほとんどの人が「健診結果をうまく活かせていない」と指摘する。
「健診結果の書類は検査項目がずらっと並びますが、説明はほとんどない。基準値を超えれば『*』マークがつきますが、それだけを気にしてしまい、より重要な項目を読み飛ばしている人が多い」
病気の予防や早期発見が目的の健診では、「結果をどう読み解くか」が重要だ。項目によっては薬の服用が始まるきっかけとなり、重病のサインが隠れていることもある。
手元にある健診結果の数字を別掲の下の表にぜひ書き込み、それぞれの注意点に目を通してほしい。
「頭から順に読む必要はありません。今まで気にしていなかった項目に注意を向けることで、検診結果の見方が変わります」(永田さん)