東京神田・神保町の揚子江菜館「冷やしそば」の作り方 名店の味を再現!「名物『五色涼拌麺』はあえて常温で提供」
冷やし中華発祥の店として有名なのが、東京・千代田区にある「揚子江菜館(ようすこうさいかん)」。10種類の食材を使って富士山の四季をイメージした『五色涼拌麺(リャンバンメン)』が元祖・冷やし中華と言われている。『五色涼拌麺』のたれは企業秘密のため、今回はお店で大人気の『三絲(サンス)冷やしそば』の作り方を教えてもらった。今年はいつもと違う冷やし中華を楽しんで欲しい。
冷やし中華の元祖を発信した「揚子江菜館」
元祖・冷やし中華といわれる『五色涼拌麺』の誕生は、昭和8年。まだ冷蔵庫がなく、麺やたれを冷やすことができなかった時代に「いかに涼し気に、食欲をそそるか」を追求し、200回以上の試作を重ね2年かけて完成した。
「たれは90年受け継がれる企業秘密。砂糖、しょうゆ、酢、鶏がらスープのシンプルな材料ですが、配分と入れる順番に秘伝が。盛り付けは、当時店から見えていた富士山をイメージ。具で四季を表現しています」(沈さん・以下同)
元祖の味を家庭で再現するのは難しいため、今回は夏季に人気の冷やしそばを紹介!
『三絲(サンス)冷やしそば』の作り方
シャキシャキの野菜に甘めのたれが合う
『三絲(サンス)冷やしそば』(1450円)は、暑い日にうれしい青椒肉絲風。「自宅で作るほど、私もハマっています(笑い)」(店主 沈松偉さん)
※材料は2人分です。
※たれは作りやすい分量です。かける際は好みで量を調整してください。
※作り方・食材は家庭用にアレンジしたもので、お店のものとは異なります。
【作り方】
【1】もやし半袋(100g)、せん切りにしたたけのこ・にんじん各少量を茹でる。
【2】【1】の水気を切ってボウルに入れ、塩ひとつまみ、旨み調味料少量で和えたら、砂糖ひとつまみ、ごま油・オリーブオイル各小さじ1を加えさらに和える。
【3】鶏もも肉1枚に塩少量をまぶして蒸し、粗熱が取れたら手で裂く。
【4】ピーマン1個をせん切りにして茹で、取り出したら冷水で冷やす。
【5】【4】の水気を切ってボウルに入れ、砂糖ひとつまみ、ごま油・オリーブオイル各小さじ1を加え和える。
【6】ボウルに砂糖100g、しょうゆ・黒酢各大さじ4、鶏がらスープ3/4カップを入れ、よく混ぜる。
【7】鍋に湯を沸かし中華麺2玉を入れ、強火で表示通りに茹でたら、流水で洗ってぬめりを取る。ざるに上げ、上から押して絞るように水気を切る。
【8】器に【7】を盛り、【2】、【3】、【5】を順に盛りつけ【6】適量をかける。
★たれ
黒酢のコクが甘みに合うたれは混ぜるだけで完成。「とろみをつけて天津飯の餡などにしても◎」。
★具
野菜の下味には2種類の油と砂糖を使用。下味に砂糖を使うことで、野菜そのものの甘みが引き立つ。
★秘伝
上海料理特有の砂糖を使った甘い味わいで、店の味に近づく。「鶏肉は茹でずに、塩を振って蒸すというひと手間で柔らかく仕上がります。麺は市販の細いストレート麺がおすすめです」。
教えてくれた人
沈松偉さん / 揚子江菜館 店主
【DATA】東京都千代田区神田神保町1-11-3
撮影/菅井淳子
※女性セブン2023年8月17・24日号
https://josei7.com/
●地元で愛される町中華に学ぶ「甘酢揚げ餃子」ほか名店の餃子レシピ「いつもの味に飽きたら」