精神科医Tomyの元気の出る金言【第15回 イライラの原因は?】
体調が先にあって
それに機嫌がついてくる
すごくシンプルに
健康管理がすべてなのよ
* * *
ずっとご機嫌でいるために
おはようございます。精神科医のTomyです。よく眠ってしっかり起きられたかしら? ご機嫌で1週間を過ごしたいですね。
さて、どんな人でも、なぜかイライラしちゃうことってありますよね。些細なことで心が乱れて、仕事などの調子が出ない日もあるでしょう。
実はそれ、「機嫌が悪いからイライラする」のではなくて、「体調が悪いからイライラする」んですよ。疲れていたりして心に余裕がないから、ちょっとしたことにムカッとしちゃうんです。
そもそもの原因はきっと、寝不足だったり、食事がちゃんと取れていなかったり、お酒の飲みすぎだったり、シンプルに健康管理だと思います。天気から影響を受けることもありますよね。
アテクシがそれに気づいたのは、とても悲しいことが重なって落ち込んでいた時でした。心の動きや生活のリズムなどを日記に書き留めて、憂鬱な気分になるのはどんな時か探っていたのです。精神科医だし、冷静に見きわめて対処したかったのよ。
すると、生活のリズムが乱れて体調がすぐれない時に憂鬱になると気づいたのです。
暗い気分の日があったら少し日記をさかのぼると「おそらくこれかな?」という原因が見つかるんですね。それからはバランスを見て「今日はよく寝ておこう」「今日はしっかり食べておこう」などと気遣うようになり、管理しやすくなりました。メモ程度でもいいので、イライラや憂鬱を寄せ付けないためにおすすめですよ。
そしてね、自分のご機嫌を取る方法でもうひとつ。今日はイヤなことがあったな、イライラしちゃったなっていう時、具体的にどんなシチュエーションだったのかを書き留めておくのです。
人は、イヤな気持ちだけ覚えていることが多いけど、自分はどんな時イヤだと感じるのか、傾向を知ることが大事なの。そのシチュエーションを避けて通れば、ご機嫌で過ごせますよね。
職場や家庭などでイヤなことを言われたりされたりしても、その場は笑顔でやり過ごし、後からひとりでモヤモヤ、なんてこともあるでしょう。そのままにしないで、シチュエーションのパターンを書き出しておき、自分の苦手なパターンを把握しましょう。
生きかた上手は、自分のご機嫌を取る努力を怠らないのよ。自分のパターンに気づいて前もって防止すれば、もっと楽に生きられるようになるはず。健康管理とともに、ご機嫌な自分を保てるよう、少し意識してみてください。
プロフィール
精神科医Tomyさん/1978年生まれ。国立大学医学部卒業後、精神科クリニックに勤務。診察する中で言葉の力に気づき、自身のつらい経験も生かして温かいアドバイスをツイッターで発信。たちまち話題になり、フォロワー現在、25万人を突破。作家・エッセイストとしても活動しながら、悩み多き人々に寄り添い続けている。
ツイッター:『ゲイの精神科医Tomyのつ・ぶ・や・き』 @PdoctorTomy
『もう、“言わずに我慢”なんてしなくていい! 精神科医Tomyの 言いたいことがラクに伝わる35の方法』(大和出版)
『精神科医Tomyが教える 1秒で元気が湧き出る言葉』(ダイヤモンド社)
取材・文/永田玲香