高齢者の転倒が危険|樹木希林さんも…大腿骨骨折や寝たきりを防ぐリハビリとは【動画あり】
1.座って股関節のストレッチ
「股関節が硬くなると、筋肉の働きが鈍くなり、バランスがとりにくくなります。
また、股関節が硬いと、体がグラついた時、転ばないようにパッと足が出なくなって転倒してしまいます。
まずは、ストレッチで股関節の柔らかさを保つことが大切となります」
2.足裏でバランスを取る練習
「人間の体重は、足の裏で支えられています。足裏の外側に体重が乗っていると転びやすくなります。また、足裏のつま先側に体重がのっていると、前側に転びそうになります。
このように足の裏における体重ののせ方に偏りがあると、バランスが崩れやすくなります。体の重心やバランスが崩れていると、足腰の疲れやコリ・硬さにつながることもあります。
足の裏全体で体を支えると体が最も安定し、足腰への負担も軽くなって転倒を防ぐことができるのです」
動画でも解説しているが、片足立ちで足の裏をべったり床につけることを意識することがポイントだ。
転倒の予防ストレッチ【動画】
上記の内容を、生野さんが動画でも丁寧に解説している。股関節のストレッチ、そして足裏全体に体重をかけてバランスを取る方法をマスターして、転倒予防に。
※介護ポストセブンYouTubeチャンネルより。動画協力・提供/動きのコツ研究所。動画内には「脳梗塞」と表記されているが、それ以外の人にもできるリハビリとなっている。
高齢者の転倒予防に日常で気をつけること
高齢者が転倒しないために、家の中で注意すべきことは、やはり重心とバランス。以下のことに注意してほしいと生野さんは話す。
・料理や洗い物、洗濯物を干すとき、トイレの立ち上がり・しゃがむときは…
→両脚に重心を置くことを意識する
・風呂場では…
→足裏全体で体重を支え、手すりなどを支えにしてゆっくり歩く
・階段や風呂場で浴槽に入るとき、玄関の段差では…
→足裏全体で体重を支えながら、どこか手で支えながら反対の足を持ち上げる。
【ここまでのまとめ】日常生活では足裏をしっかりつけて!
転倒予防におすすめの安全スクワットも
転倒予防のためには、股関節と膝関節を同時にストレッチできるスクワットがおすすめだという。
「ダイニングの椅子やテーブルなどを両手で支えた状態で、ゆっくりとスクワット(屈伸運動)をしましょう。回数はできる範囲で。スクワットは、股関節と膝関節が同時に曲げ伸ばしできるので、関節を柔らかくし、筋力アップにもつながり、転倒を防ぐことができます」
教えてくれた人
理学療法士・生野達也さん
動きのコツ研究所リハビリセンター所属https://ugoki-no-kotsu.com/。患者さんの悩みに合わせたオーダーメイドのリハビリを提供。脳梗塞による麻痺など多くのリハビリを動画でも発信している。また、新型コロナによるデイサービス閉鎖などにより、リハビリを受けられなくなってしまった人に向け、さまざまなリハビリ動画の無料提供。動画を見られない人には、DVD版の無償配布も行っている。脳卒中当事者の外出自粛による「コロナうつ」予防を目的とした『オンライン脳卒中当事者会支援』もスタート(7月9日に開催予定、初回は無料、会費1000円)。
■動きのコツ研究所リハビリセンター 電話0798-32-8502
●猫背だと転倒しやすくなる!? 大学で健康寿命を伸ばす術を学ぶ