お中元やめたい【手紙例文】高齢の親が送っているお中元やめ時はいつ?
お中元やお歳暮をやめるときの挨拶状は、葉書ではなく便箋で手紙を書くのが相手への気遣い。
「文章は短くてもかまわないので、『贈り物はやめるけれど、縁を切るわけではなく、むしろ今後は、もっと気楽にお付き合いしたい』という気持ちを伝えるのがよいでしょう」
●お中元をやめるときの手紙例文
ご無沙汰しております。皆様、お変わりございませんか。
毎年ささやかながら季節のご挨拶をさせていただいておりましたが、
その都度○○様よりすてきなお品を頂戴し、かえってお気を遣わせていたこと、
たいへん恐縮しております。
――やめる理由や心情を伝えるとより丁寧な印象に――
例「父も母も穏やかに過ごしておりますが、喜寿を過ぎ」
例「今年は夫が会社を定年退職となりましたので、これを機に」
例「世界を脅かす厄介な感染症に我が家の家計も揺さぶられております」
誠に勝手ながら、例年のご挨拶を失礼させていただきたく存じます。
不躾な申し出、どうかお許しくださいませ。
○○様とのご縁はこれからも大切にさせていただきたいと思っております。
またお目にかかることができたらと思っております。
引き続き、よろしくお付き合いのほどお願い申し上げます。
暑くなる折、ご自愛のほど心よりお祈りいたしております。
お中元をやめたのにもらったときは…
こちらがお中元をやめても、相手からもらう場合もある。そのときは、素直に受け取るほうがいいと井垣さん。
「相手の気持ちですから、ありがたく受け取りましょう。もちろんお礼状は忘れずに送ります。
無理に断るのは、相手の気持ちを無視することになって、かえって失礼にあたります」
お中元をやめたいときの正しいマナー【まとめ】
お中元をやめたくても、なかなか踏ん切りがつかないものだが、やめても相手との付き合いが切れるわけではない。
「大事なのは、相手を思う気持ち。お中元やお歳暮という形ではなくても、
たとえば『地元でとれたフルーツです。今年は出来がいいそうなので送りました。お口にあえば嬉しいです』などと、特産品を贈ったり、『旅先で食べてとても美味しかったので、ぜひ食べていただきたくて』と、お土産を送ったり、気持を伝えるチャンスはたくさんあります」
大事なのは相手を思う気持ち。お中元をやめたとしても、ご縁に感謝をして、相手への温かい気持ちを表現することで、人と人との繋がりや絆は、継続していくものです」
教えてくれた人 井垣利英(いがきとしえ)さん
マナー講師、人材教育家。シェリロゼ代表取締役(https://ameblo.jp/cherieroses/)。個人向けの自分磨きスクール、全国の企業で社員研修や講演会を開催。幼少期から親しんできた年中行事についてさらに勉強を重ね、2018年から年中行事とマナーを学ぶ「マナー美人塾」を開講。『しぐさのマナーとコツ』(Gakken)は売上13万部超のベストセラー。近著に『開運 #年中行事はじめました』(致知出版社)。
取材・文/中条礼子
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