兄がボケました~若年性認知症の家族との暮らし「第44回 兄は去年から外出自粛中です」
ライターのツガエマナミコさんは、若年性認知症を患う兄と2人で暮らしている。兄の生活をサポートするツガエさんが2人の日常を綴る連載エッセイ。
ようやく先週、全国的に緊急事態宣言が解除になったが、今回は、宣言下で自粛生活中だったときのツガエ家の様子をお伝えする。世間では、外出を控えることに努めていた中、兄の暮らしは案外と変化がなく…。
「明るく、時にシュールに」、でも前向きに認知症を考えます。

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100点満点の自粛生活
今春は、外出自粛のゴールデンウィークでした。コンサートやイベントが軒並み中止になったかと思えば、学校が休校になり、卒業式や入学式もありえないほど縮小されました。店舗は休業を余儀なくされ、人に近づくな、集まってしゃべるな、買い物は3日に1回、ジョギング中もマスクしろというめちゃくちゃな縛り。カラオケの“1970年代縛り”よりも遥かに厳しいではありませんか?
「いつまで我慢すりゃいいんだ!」というストレスが爆発しそうな世の中にありまして、我が兄はいつもと変わらぬマイペースでございます。と言いますか、我が家はもとからつつましい二人暮らし。旅行や外食はしてきませんでしたし、兄はすでに無職、わたくしも基本在宅なので、緊急事態宣言の前後で生活に変化が出る要素がないのでございます。
それに、うちの兄の外出自粛は世間様の比ではございません。スタートはなんと昨年の7月